次男が生まれたとき、長男が幼児がえりをするんじゃないかと不安だった。

それが、びっくりするくらい溺愛。

保育園にも行けなくなるほどの溺愛っぷり。

ずっと一緒にいたいって泣いちゃうくらい。

 

それを受けて、次男は長男が大好き。

憧れの存在。

長男に認められたくて仕方がない。

 

成長するにつれて、長男の中で変化がおきた。

次男の才能に気が付いてしまった。

次男を凄いと思うと同時に、嫉妬するようにもなった。

基本的に仲のいい長男と次男だけど、

たまにいじわるになってしまう。

ちょっとのいじわるが、次男にとっては大きなものになってしまう。

それがわかっているのに、自分の気持ちのモヤモヤを

どうしていいのかわからなくなっていた長男。

 

ある日、聞いてみた。

 

ちょっと最近いじわるになってるのに気が付いてる?

 

・・・うん

 

どうしてかな?

 

・・・・・・・・・・・・・・わかってるんだ。

次男、すごいよ。

凄いのに、自分を責めたりしてるの見るとモヤモヤしてしまって、

嫌な言い方をしてしまう。

凄いって思ってるけど、悔しいって気持ちもあって。。。

 

そっか。

そうだね。

そんな次男があなたに憧れてるの知ってる?

あなたのようになりたいけど、ぼくには無理だろうなぁって。

あなたの活躍を見るたびに、あなたの凄さをみんなに伝えてるよ。

聞いてると、ほんとに大好きなんだなって伝わってくるよ。

だけどね、最近、お兄ちゃん、僕のこと嫌いなんだってよく泣いてる。

僕、お兄ちゃんの近くに行くと怒られる、って言ってたよ。

 

・・・知らなかった。

僕は努力してやれるようになったことを、

次男はサラッとできてしまう。

それが悔しくて。

追い越されないように頑張ろうって思っているけど、

いつかはって思うと悔しくて。

でも、あいつ凄いんだよ。

ほんと、凄いんだよ。

 

そう言って泣いた長男。

 

その日、突然、長男が次男に謝った。

 

この頃、僕は意地悪だった。

本当にごめん。

悔しかった。

自分にはない凄さにヤキモチやいてた。

 

それを聞いた次男が、

 

僕にヤキモチ?

お兄ちゃんの方がすごいのに?

僕を嫌いなんじゃないの?

一緒に遊んでくれるの?

僕は、お兄ちゃんと一緒にいろんな事したい!

 

お前、自分が凄いってことを否定するな。

自分なんか、とか、自分を責めたりするな。

お前、すげーんだからな!

 

そう言って、長男次男は、お互いにお互いを褒めちぎりあってた。

 

モヤモヤが晴れた長男は、だいぶ優しくなった。

 

そんな長男に、さらに次男は憧れるようになった。

 

 

次男がまだギフテッドだとわかる前の出来事。