トム・クルーズはいろいろな映画に出ているが、
レンタル屋の棚に並べるなら「ジャンル:トム・クルーズ」にくくれると思う。
コメディもアクションもラブロマンスも、とむが出ているともうそれだけで
「とむ映画」になってしまう。
多種多様な映画に出ている点ではジョニー・デップも同じだが
ジョニーの場合は、役柄の中に溶け込んでしまう。
サラリーマンになったり海賊になったり、古書ハンターや海軍軍人だったり、
話し方や歩き方さえすべて変えてしまう。
その点、とむは正反対だ。何をやっても役を自分に引き寄せてしまう。
どんな職業のどんな役柄でも、そこにはとむが透けてみえる。
さて、この最新とむ映画も、やっぱりとむなしでは語れない。
SFアクションものではあるが、ジャンルというなら「とむ」だろう。
なぜなら、ほかの俳優では成り立たなかった映画だと思うからだ。
映画の内容としてはB級で、映画館で公開されるのが不思議なほどだ。
DVD直行映画でもおかしくはない。
なのに大画面で楽しく見られるのは、とむのオーラに尽きる。
近未来の荒廃した地球で、監視任務にあたるとむ。
繰り返しみる夢の意味は?地球に残るエイリアンの正体は?
ストーリーよりも飛行艇や室内装飾の方が楽しめる。
「エイリアン」や「マトリックス3」などを思わせる描写も多く、
パクリ?いやいや人間の考える未来なんて似たり寄ったり?と
疑問がわきおこるけれど、色がまったくない世界、
ベージュと白と黒の世界は無機質で眠りを誘う。
「湖畔の家」だけは色が使われているけれど
あの洋服はどこに売ってたの?電気もガスもなくてどうやって生活してるのか。
限りなくファンタジー。ありえない。ご都合主義。
ラストもとってつけたようなオチだが、ムッとしないのは
ダラダラ話が長くてもうどうでもよくなってきてたから。
はい、途中寝てしまったので、本当はブログ書くのも申し訳ないです。
放射能汚染って、意味わかってないんじゃないか?とか
食べるもの・飲み水、人間が生きるってことがわかってないんじゃないか?とか
燃料はどうなってる、大気はどうなってる、とわからないことばかりですが
それでもなんでも、いいの、とむが出ていれば、という気になるから不思議。
この映画をスタイリッシュな俳優が演じていたらもうぜんぜん違ってくる。
スマートになっちゃって、悲壮感もなく、薄っぺらになってしまう。
これだけ矛盾があって話も単調で、特に見るべきものもないのに
ちゃんと映画になっているのはやっぱり、とむのもつ資質のおかげだと思う。
ひとつには、顔がくどい。これは高ポイント。
あっさり顔では危機感なんて感じられないのよ。
もうひとつは、小さなからだ。
これが手足の長い背の高い俳優だったら、やっぱり悲壮感がない。
小さくてガテン系の筋肉のつきかたが、全体にバネを感じさせていいの。
小さくてくどくてボンバーな俳優とむ。50歳でもアイドルでいける。
この稀有な俳優がいてこそ、荒唐無稽なSFも劇場公開映画になるのです。
とむを味わうプロモーションビデオと思えばこの映画はまずまず。
ワタシはこの映画のここが好き=とむの魅力炸裂。