妄想魔法科高校 第九話 秘匿技術 | 開発くんのブログ

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ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

エ&レ&美「キャストジャミング!?」

達也「深雪には敵わないな」

深雪「お兄様の事なら何でもお見通しなんですよ」

レオ「それはもう兄弟の会話じゃないぜ」

深雪「そうかしら?」

達也「そうかな?」

レオさんとエリカさんは机に突っ伏した

エリカ「このラブラブ兄弟にツッコミ入れようっていうのが大間違いなのよ」

達也「その言われようは著しく不本意なんだが」

深雪「いいじゃありませんか」

深雪さんが達也さんに寄り添う

深雪「私とお兄様が強い兄弟愛で結ばれているのは事実ですし」

再びエリカさんがテーブルに突っ伏した

エリカ「ダメだこりゃ」

達也「深雪悪ノリも程々にな、冗談だってわかってないのも約1名いるようだし」

美月「えっ?冗談?」

美月さんの顔が赤くなる

エリカ「全く関心を持ってないのも一名」

食べながらちらりと様子をみる

レオ「流石だな、そういやキャストジャミングがどうこうって」

エリカ「キャストジャミングって魔法の妨害電波の事だっけ?」

レオ「電波じゃないけどな」

達也「キャストジャミングは魔法式がエイドスに働き掛けるのを妨害する魔法」

開発「無系統魔法」

美&レ&エ「!?

達也「流石だな」

エリカ「いきなり喋ると吃驚するんだけど」

達也「現代魔法は見かけ上の性質ではなく作用面から分類している、加速〔アクセル〕物体を特定方向へ加速する魔法、加重〔プレス〕物体に圧力を掛ける魔法、収束〔スモークボール〕煙を球状の一塊にする魔法※火事の際に使用され煙の被害を防ぐ、発散〔ドライアップ〕水分を蒸発させ乾燥状態にする魔法、移動〔ランチャー〕物体の移動先を指定する魔法※加速系魔法により加速度を指定しなかった場合、対象物は魔法力に応じた最大加速で指定座標まで移動する、振動〔ヒート〕物体の振動数を上げて直接加熱する魔法、吸収〔ラストメーカー〕防錆処理に拘らず金属を錆びさせる魔法、放出〔スパーク〕小規模な空中放電を起こす魔法、この四系統8種類に属さない、例外もあり、大きく三つに分類されている、その一つが無系統魔法、無系統魔法とは事象改変するのではなくサイオン其の物を操作する魔法、七草会長が得意とするサイオン粒子塊射出魔法はこのカテゴリの代表例だ、キャストジャミングは無意味なサイオン波を大量に散布する事で魔法式エイドスに働き掛けるプロセスを阻害する技術、但しキャストジャミングを使うには四系統8種類全ての魔法を妨害出来る特別なサイオンノイズが必要となる」

エリカ「それって特殊な石がいるんじゃなかったっけ?ええっとアンティ」

開発「アンティナイト」

エリカ「あっ」

美月「凄い聡君」

エリカ「くそお先に言われた」

開発「でも持ってないです」

達也「ああ」

美月「でもだとしたら」

達也「オフレコで頼みたいんだが正確には俺が使ったのはキャストジャミングじゃなくて、その理論を応用した『特定魔法のジャミング』なんだ」

レオ「そんな魔法あったか?」

美月「ないと…思います」

エリカ「信じられない話だけど一介の高校生の達也君が新しい魔法を編み出したって事?」

達也「偶然発見したと言う方が正確かな、二つのCADを同時に使うとサイオン波の干渉で魔法が発動しない事は知ってるよな?その干渉波を利用するんだ、一方のCADで妨害したい魔法の起動式もう一方のCADでその逆方向の起動式を展開するらその際に発生するサイオンの干渉波をキャストジャミングと同じ様に相手に放つんだ、相反する二つの魔法、その起動式同士で発生するサイオン干渉波を「無系統魔法」として放つ、すると元々発動する筈だった二種の魔法と同種類の魔法発動をある程度妨害出来る、つまり今回は、『振動魔法のジャミング』を使用したというわけだ」

レオ「凄えじゃん、何でそれがオフレコなんだ?特許取ったら儲かりそうな技術じゃねえか」

達也「一つはこの技術が未完成だという事、相手は魔法を使い難くなるだけなのに比べこっちは完全に使えなくなる、それ以上に問題なのはアンティナイトなしで魔法を妨害出来る仕組みそのものだ、今や国防や治安でも魔法は必要不可欠、もし高い魔法力やアンティナイトを必要としない魔法無効化技術が広まったら?社会基盤が揺らぎかね無い、世の中には魔法を差別の元凶だと決めつけて排斥運動をしている過激派もいる、対抗手段が見つけられ無い限りあのキャストジャミング擬きは公表できない」

美月「そんな所まで考えているなんて」

レオ「新たな技術を発明したんだぜ、俺なら目先の名声に飛びついちまうだろうなぁ」

第九話 秘匿技術 完