妄想紅殻のパンドラ 11》Episode4 | 開発くんのブログ

開発くんのブログ

ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

PM5時半

拓美「聡君今日も朝早く有難うだや」

開発「いえ。とんでもない。居候させてもらってる身ですからこれ位は協力しますよ。俺の鍛練にもなりますから」

拓美「手伝ってもらった駄賃は会社から払わせるから楽しみにするだや」

開発「何から何まですみません」

拓美「シャワー浴びてくると良いだや」

開発「ではお借りします」

シャワーを浴びいると

ガラガラ

開発「ん?」

福&ク「あっ」  

そこには福音とクラリオンの姿があった

二人の視線が下に

福音「可愛らしい」  

開発「いっいやああ」

クラリオン「ミニマム」

グサッ

数分後

福音「さっきは御免ね」

開発「気にしてない」

福音「聡君の可愛かったよ。小動物みたいで」

グサッ

福音「掌サイズで」

グサグサ

福音「まるでハムスターの様に」

開発「もうやめてえ」

クラリオン「気を落とすな。今度私が慰めてやる。「嫌」と言う程」

開発「それは慰めじゃない。嫌がらせだ。」

クラリオン「聡の弱い所は知り尽くしている」

開発「(俺は此奴にどこまでされたんだ。聞きたいけど怖くて聞けない)この辺りで良いんじゃないか」

公園に来ていた  

福音「御免ね。聡君。付き合ってもらって」

開発「別にいいさ。試すんだろ。俺も興味あるし。ここで見張ってるから」

福音「覗いたらダメだよ」

開発「さっさと着替えろ」

数分後

福音「解放スキル。エルピスシリーズ「ジャグリング」」

開発「凄いな。あんな事まで出来るのか。パンドーラデバイス」

なぜこの様な事をやっているのか

昨日の事

拓美「聡君。準備は良いだや?」

開発「問題ありません。始めて下さい」

二丁の銃を構えた

拓美「それじゃあ行くだや」

すると何体ものロボットが現れた

タタタタ

前進する

グイッ

ドゴッ

パンパンパン

数体を撃ち抜いた

開発「リミッター解除。腕力。拳打」

ドゴン

殴り飛ばして大破させた

ウイイン

開発「リミッター解除。脚力。回し蹴り」

ドゴッ

後ろから来る一体を蹴り飛ばし大破

拓美「凄い脚力だや」

福音「凄い。聡君」

暫くして

開発「ふう。流石に疲れた」

拓美「お疲れ様だやそれにしても凄いだや。生身の人間で機械相手に素手で破壊する事が出来るんだやから」

開発「俺ここのリミッターが外せるんですよ」

福音「頭?」

開発「普通の奴は本気を出しても完全には本気を出せない。なぜなら脳がそれを阻止しちゃうからだ。けど俺はブレーキが掛からないようになってる」

福音「凄いんだね。私なんてクラりんの力がないとダメだから」

開発「福音?」

拓美「聡くーんさっきのハンドガンの使い心地の感想を聞かせてほしいだや」

開発「はーい」

福音「聡君行ってあげて」

開発「あっああ。」

その後から少し福音の様子がおかしかった

今現在

開発「お疲れ福音。良かったじゃないか」

福音「人が集まり過ぎて吃驚しちゃった」

クラリオン「安全を確認」

開発「観客の好意を疑うんじゃない」

福音「なんかいっぱいもらっちゃったね」

芸に感動した客がお捻り代わりのお菓子を投げてくれた

福音「試しに使ってみたけど‥やっぱり良くないと思う」

クラリオン「良くない?」

開発「福音の目的は皆に喜んでもらえる事を試そう!だったか?なら成功だろ。皆を笑顔にしたじゃないか。」

福音「だってこの力はクラりんのものだし」

クラリオン「クラリオンは福音の物だ。」

福音「それでも決めた。パンドーラデバイスは使わないようにしよう。人の力を自分の為に使うのは狡いよ」

クラリオン「公正ではないと言う意味か?」

福音「うん」

クラリオン「他人の力は不正か?元から福音の物なら公正か?最初から福音の物はどこからどこまでだ?」

福音「うん‥そっか‥全部私のじゃないや。私は「私」を貰ったの。お父さんやお母さんじゃない皆から‥だから私ちょっとだけ狡いんだよ」

その顔はどこか悲しそうだった

福音「さ帰ろっか」

開発「福音それは」

アンナ「あら。今日はもうお終い?」

車椅子の上品なおばあさんが現れた

アンナ「残念だわ。二部の公演はないのかしら可愛い座長さん」

福音「すみません。ちょっと練習してただけなんです」

アンナ「まあご謙遜ね。シャンゼリゼの大道芸にもそういない位凄くてよ」

福音「有難うございます。でも私が凄い訳じゃなくて‥」

アンナ「いいえ凄いわ。リハビリがあんなに大変なんて思わなかったもの」

おばあさんは手を義手を見せてきた

開発「義手」

アンナ「凄い頑張り屋さん。私はこの手に慣れるだけで精一杯だったのよ。あらいきなり吃驚させたわね。私はアンナって言うのよ。」

福音「はい!私は福音でこっちはクラりんでこっちの男の子は聡君です」

開発「開発聡です。はじめまして」

アンナ「ネネちゃんにクラりんちゃんに聡君ね」

俺達は一部の事は伏せてアンナさんに話した

アンナ「そうなの。最近島に‥こんな子供が義肢を凄く上手に使ってるんですもの。吃驚したわ。私なんて腕から先だけなのにまだ上手に動かせないのよ」

福音「あの‥すみません‥もう御手玉出来なくて」

アンナ「わかってるわ。無理言って御免なさい。凄く元気を貰っちゃったからお礼が言いたかっただけなの。有難うね。片手だけでも義肢にして良かったわ。こうしてお礼やご褒美を渡せるもの」

福音「あの‥飴は」

アンナ「受け取って頂戴。頑張った子供はご褒美を貰うものよ」

福音は困った様に此方を見る

開発「ファンの好意を受け取らないのは良くない。それは間違いなく福音が喜ばせるという目的を果たしたんだ。貰う資格は十分にある」

アンナ「聡君の言う通りよ」

福音「有難う‥ございます」

アンナ「うっ」

開発「アンナさん。大丈夫ですか」

福音「アンナさん」

開発「救急車。圏外そんなバカな。ブエル何が起きてる」

ブエル「余の第5の脚が囁いた。島の基幹システムに異常が発生しておる」

開発「電波障害だと。この間もなってたよな。不味いな。電波障害が発生した途端に具合を悪くしている。ピースメーカか何かを埋め込んでるのかも知れない。福音パンドーラデバイスを使え」

福音「でも」

開発「持っている力を使うのは狡い事じゃない。お前が狡い奴じゃない事は俺とクラリオンが知っている。きっとアンナさんを助ける方法が必ずある。お前にしか出来ない事だ」

福音「わかった」

福音はパンドーラデバイスを起動させた

福音「エルピスシリーズ。メディカルカテゴリー解放スキル「救急救命士」アンナさんしっかりして下さい」

福音はアンナさんの義肢部分にアクセスした

福音「聡君アンナさん人工臓器も使ってる。」

開発「それでか」

福音「だから」

開発「薬があるんだな(出し辛い場所には)」

俺はアンナさんの鞄を物色した

開発「これだ」

俺は使用しようとすると

開発「だめだ。アンナさんは電脳化していない」

福音「なら私が代わりに制御する」

開発「これで悪化は抑えられる。問題は病院だ」

クラリオン「ネネ。聡。彼奴等を使え」

ゲルコマが二体現れた

しばらくして病院に連れていき一命を取り留めた

アンナ「本当に有難う。助かったわ」

福音「いえ!お大事にして下さい」

アンナ「待ってネネちゃんは大丈夫だったの?」

福音「私全身義体なんです。全身だから‥結構丈夫なんです」

アンナ「いるとは聞いていたけれど。ネネちゃん‥良かったわね。また御手玉見せてね」

福音「初めて‥言って貰えた。人の為に何が出来ると思ってたのに。アンナさんを介抱して病院まで運んだだけたったそれだけの事もパンドーラデバイスを使わなくても出来なくて」

開発「福音に言ってない事があったんだ」

福音「何?」

開発「俺の心臓は俺の物じゃ無いんだ」

福音「えっ」

開発「小さい頃俺はテロリストの一人に心臓を撃ち抜かれた。俺の心臓は跡形もなくなった」

福音「そんな」

開発「けど俺の近くにいた子供も凶弾にあい即死した。けどその子の心臓は全く傷ついておらず俺と血液型心臓の大きさは同じだった。その心臓は俺に移植された。つまりこの心臓は他人から貰った物なんだ。それから脳のリミッターの外し方がわかるようになった」

福音「なんで」

開発「心臓にはハートコードって言うものがあって、心臓にも脳と同じ様に記憶する器官があるらしい。つまり俺も全部俺の物じゃないんだ。」

福音「そうだったんだ」

開発「福音この世の中に他人から何も貰わない奴なんていないんじゃないか?」

福音「それって」

開発「俺のこの心臓もそうだし。その後も俺は自分の考え方を他人から貰った。俺は福音から自分にとって大事なものをを貰った」

福音「私から」

開発「福音は少しばかり多めに貰えたってだけなんだ。福音は皆から福音を貰って俺にはとてもマネ出来ないリバビリもして福音は福音を自分の物にした。だから福音は狡くなんてない。俺は福音を認める。だから自分を狡いと言うのはやめて欲しい友達として悲しくなる」

福音「有難う。聡君御免ね。悲しい思いをさせちゃって」

開発「大した事じゃない」

福音「もう照れちゃって」

開発「照れてない」

俺は福音を命懸けで守りたいと思った

11》Episode4 END