妄想幸腹グラフィティ 3月お弁当、屋台で色々 | 開発くんのブログ

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ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

3月下旬

開発「この辺りでいいんじゃないか。」

リョウ「そうですね。」

開発「きりんレジャーシートを」

きりん「わかったよ。聡」

背中に大きいリュックを二つとリュックの上にテントらしきものが三本乗せていた

開発「お前花見とキャンプ間違えてないか?」

そう今日俺達は花見に来ている

もちろん俺から来るわけはない。リョウに誘われたのだ

リョウ「明さんは五時頃来るみたいです。」

開発「前にリョウにきりんを裸エプロンでもてなせって進言した人か」

リョウ「よっよく覚えてますね」

開発「ああ。要約説教が出来る」

リョウ「御手柔らかにお願いしますね。」

開&リ「?」

やけに静かなきりんをみると

きりん「ぶるぶるぶる」

開発「どうした?そんなに震えて」

きりん「じ実は明さんと会うの初めてで…」

リョウ「え。でも何でそんなに緊張して…?」

きりん「知らない大人の人と会うのって何か緊張する」

リョウ「大丈夫。明さんは明るくて良い人ですよ」

開発「物凄く意外だ。けどそうだとしたらお前リョウの家に初めて来た時直接やり取りしたんだよな?」

きりん「うん」

リョウ「どうやってやり取りしたんですか?」

きりん「それは。お手紙で」

開発「お前の周りは文明止まってるのか?」

そんなやり取りをしていると

明「リョウ。おっひさー!」

リョウ「明さん!」

開発「むっあの人が」

遠くから明という女性がリョウの名前を呼びながら走ってきた

明「会いたかったわー」

リョウ「わっ…わたし…もっ」

ガバ

言い終わる前に明さんがリョウに抱き付いた

明「いつも一人にしてごめんねー!!」ぶちゅう

リョウ「ひゃあ。」

そこまでは微笑ましい光景だったあくまで「そこまでは」

明「ぐへへへ。ホレ桜餅食べなさい」ぐいぐい

明さんはリョウの口に桜餅を無理矢理押し込もうとしていた

リョウ「ひゃにするんですかー」

きりん「大人のスキンシップだ」

開発「違う!あれはセクハラだ」

俺はすぐさまアウト判定を出して明さんからリョウを解放した

明「ぶーっ何すんのさ。リョウと私の大事なスキンシップをーー」

開発「どこがスキンシップですか!?。セクハラです。」

明「う~ん。なるほど君がいつも電話でリョウが話してる開発君」

開発「お初にお目にかかります。開発聡です。いつもリョウさんにはお世話になっております。お会い出来て光栄です。あなたの行いに対して些か説教をしたいと思っていたので」

明「それはこっちも光栄だわ。もしリョウに手を出してたら玉を握り潰してやろうかと思っていた所よ」

俺と明さんが火花を散らしていると

明「あら。あなたがきりんちゃん?」

開発「無理矢理路線変更しやがった」

明「はっ初めまして!私町子明です」

きりん「森野きりんです。不束者ですがどうぞよろしくお願いします…!」

開発「キャラ変わってる」

明「さすが親戚中に「礼儀正しい」って有名なきりんちゃんね」

開&リ(すごく意外)

明「ご飯は何持ってきた?」

リョウ「おにぎりとからあげとポテトサラダです!聡君は何持ってきたんですか?」

開発「俺は唐揚げサンドとポテトサラダサンドを被った感が半端ないな」

リョウ「聡君はお料理上手なので楽しみです。」

開発「あんまり期待するな。ダメだったときのダメージがでかくなる」

リョウ「自信持ってください。ちなみに明さんは何を持ってきてくれました?今日はお花見弁当を持ち寄ろうって言ってましたよね!」

開発「ああ。あれ明さんの提案だったのか!?」

当の本人は缶ビールのプルタブを開けて動きが止まった

明「花見はやっぱり屋台でしょう!!」

といって明さんは土下座をして五千円札を渡した

開発「買ってくるか」

俺とリョウときりんは屋台が集まってる場所に向かった

きりん「リョウこれは何?」

リョウ「綿菓子です。」

きりん「これは?これは?」

リョウ「飴細工です。」

きりん「これは」

リョウ「チョコバナナです」

開発「きりん知らないのか?」

きりん「うん。私こういうの初めてで」

開発「そうか地域によっては祭りがない場所もあるからなあ」

リョウ「ふふ」

開発「どうした?リョウ。妙に嬉しそうじゃないか。」

リョウ「お花見久々で嬉しくて…すっごく小さい頃は家族と明さんとで毎年してたんです。皆でお弁当持ち寄って」

開発「楽しそうだな」

きりん「知らなかったな」

リョウ「そんなの当たり前じゃないですか」

きりん「わ私も今度リョウが嬉しい事提案するから!家族だから…」

リョウ「は。はい」

開発「(どうしたんだ。きりんの奴)ん?あれは」

たこ焼き屋の屋台の前で見慣れた人物がいた

開発「おーい。椎名!!」

椎名「あれ?開発に町子さん」

リョウ「椎名さんもこの公園に来てたんですね!」

椎名「うん。ちょっとね。町子さんは?」

リョウ「私ははとこの…」

椎名「小学生なんて連れてどうしたの?」

きりん「ピシイ」

開発「バカ!?椎名それ禁句。」

椎名「私をバカ呼ばわりするとは」

開発「そこだけに反応すんな。きりんは俺達と同い年だ」

椎名「え。ごめん同い年なんだ?私椎名よろしくね」

きりん「…森野きりん」

開発「こいつ悪い奴じゃないから」

椎名「ひどい言い草だな」

開発「今の無神経な発言はそう思われても仕方ないだろ」

椎名「まあいいや。開発は今日両手に華で花見なんて贅沢だね」

開発「やかましい。そっちは今日も」

椎名「うん。一人だよ。好きだからクロッキーとか出来るし…」

リョウ「あ。桜キレイですもんねー」

椎名「いや人物クロッキー。大人の人物描くのすごく楽しいよ」

花見に来ていたサラリーマンを描かれていた

開発「すげえ」

きりん「三人は友達なの…?」

リョウ「え?」

開発「俺達は予備校でよくモチーフ組むの一緒になるんだよ」

椎名「うん。それそれ。町子さん何か予備校にいる時と雰囲気違うね」

リョウ「え。そうですか…?」

椎名「予備校ではこう…常に精神統一してるじゃん?」

開発「念仏に近いけどなあれは」

リョウ「そうですか。」テレテレ

開発「リョウ。褒めてはいないぞ」

きりん「そんなこと知らなかった…」

リョウ「きりんは教室違いますもんね」

椎名「じゃあ。町子さんのお弁当の事も知らない?すごく美味しいんだよ。特に卵焼きが絶品でいつも分けてもらうんだ」

リョウ「だって椎名さんいつもおにぎり一個で心配で…」

椎名「私だけだよね。あの味知ってるの」

開発「椎名。それ以上きりんをいじめるのは」

きりん「私だってリョウの料理食べたんだから!寂しい時は温かいお鍋食べさせてくれたし!風邪の時も手作りできつねうどん作ってくれたし!たまにおばあさんみたいな時もあるけど!例えば」

リョウ「わーっな。何を言おうとしてるんですかー」

リョウはきりんの口を必死におさえた

きりん「聡だって知ってるでしょ」

開発「あーそれは」チラ

リョウ「ギロリ」

開発「リョウさん。殺す目で見ないでください」

椎名「うん「リョウが素敵な事」は分かったよ。はいこれお詫び」

きりん「何これ…」

椎名「あめちゃん」

椎名はきりんに林檎飴を渡した

椎名「じゃ。私はこれで」

開発「ん?もう行くのか」

椎名「うん。今度は屋台の食べ物全制覇だから」

リョウ「桜は描かないんですか!?」

椎名「それと開発の女遊びを邪魔しちゃ悪いからね」

開発「誤解を招く言い方するな」

危険な発言を放り投げて去って行った

開発「とんでもない。爆弾置いていきやがった」

そうこうして

リョウ「はいっでは改めてお花見始めましょう!」

開発「俺のサンドイッチ弁当と」

リョウ「私の和食お弁当」

きりん「屋台メニュー」

明「オオー。豪華!高級レストラン並み」

開発「あんた何もしてないけどな」

リョウ「ふわーっお塩でコーティングされたお米が口に染み渡る」

明「肉厚イカと甘ダレの香り…ヨダレが口から溢れちゃう」

きりん「甘っちょい焦げ醤油きいててとまんないー」

リ・き・明「たまらーん」

開発「その妖艶な食べ方って遺伝?でもリョウの作る料理ってうまいよな」

リョウ「ふふ。ありがとうございます。聡君が作ってくれたサンドイッチ美味しいですよ」

きりん「うん。リョウのも美味しいけど聡のこのポテトサラダサンドが好きか♪」

明「確かに普通のとは少し違うわね」

開発「それは練りからしを混ぜてあるのと沢庵を細かく刻んで入れてるんですよ」

リョウ「ああなるほどこの食感で沢庵だったんですね」

開発「まあな。俺も両親は家にいなくていつも仕送りもらって生活してたからな」

リョウ「そうだったんですか?」

開発「だからこんな人数でご飯を食べるってのも最近は新鮮さがあって中々楽しいものだな」

リョウ「ふふふ。そうですね。私も同感です。」

きりん「ぷはーそれにしてもお腹いっぱーい!」

リョウ「きりん元気になりました」

きりん「えっ?なんで?」

リョウ「きりんさっき何だか元気なかったから…私今日はきりんの知らないところたくさん知りました。意外なところもたくさんでもきりんともっと仲良くなれるような気がしてすごく嬉しくなりましたよ。きりんはどうでしたか?」

きりん「私も!」ガバ

きりんがリョウに抱き付いた

きりん「私ももっとリョウのこと好きになったよ」

リョウ「よかった」

明「ちょっと私も仲間に入れなさいよ」

開発(幸せな光景だな。俺もクロッキー持ってくればよかった。さてと片付けをしないと)

立ち上がろうとすると

ガバ

開発「どわああ」

急に力が加わり引き寄せられた

明「聡。どこいくのよ」

開発「いや片付けを」

明「そんなこと行って逃げるつもりでしょ」

開発「違いますって」

再び立ち上がろうとすると

きりん「聡逃げちゃダメ。」

今度はきりんが引き寄せた

きりん「今日聡の知らないところを知れて聡の事好きになった。」

リョウ「私もです。聡君の事好きです。」

開発「お前ら勘違いする発言をベラベラと」

俺はジタバタする

いくら女の子とはいえ三人分の力が加わってしまうとどうしようもない

明「私も最初はどうかと思ったけど良い奴そうだから聡アンタリョウの事よろしく頼むわよ」

リョウ「聡君は家族ですから。ね。アナタ」

開発「リョウその呼び方は」

明「アンタリョウに手を出すなってあれほど言ったでしょーがああ」

ガシ

急所を握られた

開発「明さん手を離して潰れる」

明「明は渡さないんだから」

色んな意味で思い出に残るお花見だった

3月お弁当。屋台で色々 完