子供の頃


両親に買ってもらった図鑑を見ていた。

何度も何度も読み返したその図鑑は擦り切れ

ボロボロになっていたが

俺は飽きる事なく食い入るように眺めていた。



中でも俺のお気に入りは深海魚のページ


上辺にいる魚たちとは異なるその生態と独特さに心を奪われた。

彼らは他の魚たちが住む場所では死んでしまう。



そこでしか生きられない者達であった。




あの頃から30年。





俺は深海魚になっていた。




MASA「うわぁ…日曜だぁ……チーン


手元には必死に働いた1万数千円がある。



競馬新聞を広げるといつものようにこんな考え方が浮かんできた。



MASA「ぅぅ…もう…

まあ負けたくねェェェゲロー!!!!!!



ボロボロになって働いた金が一瞬で消えるビジョン。

布団を被って真っ白になりながら小便を漏らすビジョンが浮かんでくる。



だが俺は深海魚。





俺はそこでしか生きられない深海魚なのだ笑い泣き!キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ




ついに人生を変える時が来たッッッニヒヒ!キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ




クレイジー全ツプロ馬券の時間だァァァァァァムキー!!!!!!!!