日雇い現場にて…
月が変わった…。
そうだ…
7月になってしまったのだ
退職金欲しさに団体を辞めたのは三月…
そして大阪に行ったり…
んんん???プロミスとか一回返したよな
俺は何をしているのか…
アノ退職金どこいったのか
やられてます
俺やられてますぅ
MASA「うぅぅむ」
首を傾げる俺。
場所は大型配送センター
社員「じゃあ着替えてヘルメットつけたらあそこに集まって!」
一同「…はい……」
人がごちゃごちゃといる。
大半が学生っぽい感じかなぁ…。
夏休みの旅行代でも稼ぎに来ているのか…
ジメジメとして気怠さに包まれ…
朝までの肉体労働に皆うつむいていた。
そんな中…
MASA「ホッ!ホッ!ヒホッ」
俺は便所に猛ダッシュしていた
日雇いなんか最初からいなきゃ消えてもバレやしねぇ
MASA「この…このスリルがたまんねぇよ」
そうして汚い便所に籠城している
センチメンタルマサノブ
しかし深夜…
薄暗い灯り一つの無音の個室にいると色々と考えてしまう
一体俺はなにをしているのか
世の中はボーナスが出る時期だろう
マサノブは
ねぇ???
団体にいたら1.5ヶ月くらい出てたから…
支払いもなんとかなったはずなんだけど…
マサノブのボーナスどうしたぁぁぁぁ
そんな事を考えてしまう。
先日社会福祉法人を落とされたのは予定外だった
いやまぁぶっちゃけ悪くないかなぁ…と
絶対緩いだろwwwww
くらいに思っていたのだが…
まさか落ちるとは
MASA「はぁぁぁぁんもぉぉぉおキレた
キツくてもいいや金融戻ったるわボケぇぇぇぇえ
」
と応募した金融はわずか1日で書類不採用通知が届いた。
果たして俺の人生はどうなっていくのだろうか…
この恐怖心を味わうのは実は二度目である。
あの日々…
恵比寿を揺るがす大事件。
MG「オイコラデブテメェ頭大丈夫か?」
MASA「ヒッ…へ…へへ…」
MG「笑ってんじゃねェェェェよ」
俺が大手外資を4日で辞めたあの事件から数年間
俺は無職として日々2ちゃんに張り付く日々を送っていた。
バナナ工場のバイト…
チャベスとの友情
警備バイト…
パチスロ…
それでも実家にいたこともあり、
今よりも就活をしていた記憶がある。
俺はハローワークに通ってしっかり求職ライフを味わっていた。
地元のハロワはエアコンが効いていて…
ポチポチパソコンを見ながらなーんもしてねぇのに
MASA「ふぃ〜今日もいい求人見たなぁ
」
なーんてハロワを出た時だった。
バタっ
俺は1人の女と出くわした。
中学時代好きだった…
一個下の後輩。
ハルちゃんであった。
ハルちゃんは昔は中学生らしい前髪パッツンで…
すぐに顔が赤くなる恥ずかしがり屋さんだった。
当時俺の学校には公共部分の掃除を1.2年生共同でやる文化があってな。
そこで掃除をしているうちに奥ゆかしい彼女に俺は惹かれていった。
中学生の恋ほどリビドーにまみれたものはない。
俺は夜な夜な…本当に夜な夜なハルちゃんの笑顔を脳内再生してシコった。
手を繋いだり…
そうだ…掃除の時に話を…
そんな事を考えながら…
そんなある日。
俺は聞いてしまった。
「ハルちゃんタイナカ先輩のことスキなんだってー」
そう話す掃除班の後輩。
タイナカ…というのは俺と同学年で…
そして不良だった。
中学生のくせに中に赤いシャツ…
そしてピアスを開けていた学年一の問題児…
MASA「結局かよ…」
そう。結局どんな清純そうな女も…
不良になびくのだ
ならば…
それならば俺も…
俺も不良になればいい
その考えに俺が至るのに時間は要らなかった。
怒り。やさぐれ。リビドー。
様々な感情の中で俺は…
スッッッゲェヤンキーぶっていた
物凄い黒歴史だがね
シャツを第三ボタンくらいまで開け…
後輩をつかまえて「俺タバコ吸ったことあるけど?w」と言ったり…
「はぁ〜?掃除ぃ?かったるくね?帰るわぁ?」という不良ムーブしたり…
とにかくその掃除の時間だけはクソヤンキーゴリゴリ気合いまさのぶがそこにいた。
そして…その結果……
全部チクられたなぁ
ハルちゃんに
教員室で「オイ!下級生は上級生を見ているんだぞ!!!」とかジジババ三人に囲まれて説教されたなぁ
それからから二十数年…
本日2023年7月1日
俺は当時より所持金が少ない。
〜完〜