深夜11時
一人の男が深夜のオフィス街を歩く。
MASA「ヴぁあああ…」
働きたくねえ。
寝たい。
そんなオーラを全身にまとった男。
MASA吉田である
遠目から見てもその群は一目瞭然だった。
茶色いボロボロのチノパンハゲ。
黒チノパンにどこにも売ってなさそうなジャンパーのデブ。
やたらヒモを長くしたバッグを肩からしょうオッサン。
MASA「……派遣コジキだ………」
院卒・元大手外資・元団体理事…
その肩書を背負う男は群れへと誘われた。
派遣会社社員「ああ。吉田さんね。もう少し早くこれないですか?」
MASA「………は」
まだ集合の5分前だった。
それから待つこと10分。
日雇いあるあるゴミみたいな匂いのするマイクロバスに乗せられて待つ。
ロン毛のキンもい派遣社員はしきりに電話し、
運転手に頭を下げていた。
そして10分後…
ヨレヨレの服に汚いヒゲのオッサンが
オッサン「あははァ!すみません~!」
と走ってきた。
派遣会社社員「すみませんじゃないですよ!!!」
深夜の帰り道のサラリーマンがドン引きでこっちを見るほどの大声。
バスに乗り込むオッサン。
ギロっ!!!
バスの中は総勢12名。
全員がオッサンを睨んだ…
オッサン「ふう~!!!走った走ったあ!!!」
ドカッと腰掛けたオッサン
本物の猛者だった
MASA「(うーん本当に帰りたい)」
まさにこの世の最底辺のような深夜の固定日雇い。
さらに悪いことに仕事内容が地獄なのだ。
なんだかよくわからないカスみたいな化粧品にラベルが張られ、
それが大量に流れてくる。
MASAの仕事はその最終ラインでビンを箱に入れる作業。
MASA「ほーん簡単じゃん
」
開始前は思っていたが…
現場長「ハイスピードスピードスピードスピードおぉぉ!!!」
社員「ハイハイハイ」
派遣「ヒィィィィィィ」
派遣「うわぁぁぁぁあ」
社員「そこおぉ止まってる
」
MASA「へぇあッ」
地獄だった
後ろから箱が…
そしてラインからビンが流れまくり…
ついに俺の前には大量のビンがボコボコと溜まり…
そしてさらには箱に入っていないビンが後ろに流れまくったのだ
ビー
現場長「ハイストップ!ストップ!ストップ!!!」
俺のところに箱が溜まりまくって
全体のラインが止まった…
現場長「ハイスピード!!!そんな丁寧にいらない!
左手でこうのこう!!!」
MASA「ヒャ!ヒャヒッ」
クソテンパらされました
そして深夜の休憩後…
俺は三度目のラインスストップを発動した。
MASA「ハァー…ハァー……ック…」
なんか温厚な俺なんだけどクッソイライラしました
そこに…
そこにだよ
休憩中から現場長にコビ売りまくってた20中盤くらいのクソガキが来てな?
クソガキ「あのちょっと来てもらっていい!?」
MASA「ハァー…ハァー…」
俺は現場を出た扉の前に呼び出され…
そして
クソガキ「ちょっとアンタ話になんないよ?さっきから入れ方教わってんのに全然やろうとしてないしィ!」
………
あの~。。。ねえ?
ビンを箱に入れる
そんな作業所みてえなゴミワークで必至こいて説教ねえ…。
思わず笑ってしまった。
クソガキ「人手が足んなくてアンタに来てもらってんのにィ」
MASA「…………あのォ」
久しぶりにガチキレしました
※以下ガチ
MASA「わかったんだけどぉ。今回初めてだし、やり方も最初ロクに習ってないのね?
人員配置って適材適所がコレ基本ね。こういう仕事しかしてないと知らないかもしれないけど?
ねえ?
それとさ。アンタってさっきから俺のことゆってるねえ
アンタ歳いくつ」
クソガキ「…あ
33ッスけど…」
思ったより上だった
MASA「ヘァ…あのォ…俺の方が全然上なのね?なあ?」
クソガキ「………あ…ハア…すみません…あの…でも…」
クッソ声小さくなってやがんのおおおおおおおwwwwwwwwwww
偉そうに説教しようとしたら反論されて委縮してやんのおおおおおおおおwwwwwwwwwww
クソガキ「あの…じゃ箱の組み立ての方行ってください。変わりますから………。」
MASA「お?ああ」
コレマジだかんなwwwwwww
社員<<<派遣と思ってるクソザコ低能に院卒大手外資の鉄槌を下したのだ
帰る時俺から挨拶してやったよwww
MASA「…お?ああお疲れ」
クソガキ「……っす…」
仕事うんKだけどなんかスカっとしましたねえ
PS:明日・明後日同じ現場なんだけどどうしよ