令和5年9月21日(木)

 

 キーパーソンは、分かりやすい例で言うと、病院に入院する際に求められる「身元引受人」にあたる人です。身元引受人は、病院や施設では必ずといっていいほど求められます。身元引受人は、そこで何かあった時に、身柄を引き取ったり、日用品の購入や身の回りのことをしたり、時には、医療で生命に関わる判断をせざるを得ない立場になる大変重い責任を負う人です。

 

 

 

 

 そこで、身元引受人には同居の家族、または近くに住む親族がなるものとされてきました。病院で延命治療をどうするか、本人の意思表示が困難な状況の場合には、身元引受人である家族などの同意という手段で、これが行われてきました。

 しかしながら、いざという時に頼れる家族、親族がいない場合には、家族以外の第三者がキーパーソンとして身元引受人の立場で動かざるを得ないことが想定されます。

 

 

 

 

 そこで、キーパーソンが困らないように、将来想定される問題に対して自分の考えをまとめ、それをキーパーソンに伝え、文書にも記載しておくということは、自分だけでなく周りの人を助けることにつながりますし、今の時代には不可欠だといえます。

 

 ちなみに、身近に頼れる家族、親族や友人がいない場合、身元引受人を代行する専門業者があります。一定の費用が掛かりますが、いざという時に頼るあてのない人は、このような専門業者に頼らざるを得ない場合もあります。いずれにしても、あなたの置かれた家族関係や人間関係の状況を踏まえて、あなたにとってのキーパーソンを決めておくことが大切です。