こんにちわ~

 

 今日は幼馴染の君 第6話です、東方での出来事、二人に何かが・・・

 

 でわご覧ください。

 

 東方にて(悲色の月明り)

 クガネには久しぶりに来た、東方の冒険やエウレカの調査、南方戦線の時はよく来ていたものだ、今回は知り合いの呉服屋さんから着物を借りて街を歩いている。赤誠組屯所前を通りかかると、門から見知った顔が、幼馴染だ、私の顔を見て驚いている、君何をやらかしたんだとニヤニヤしながら揶揄うと、何もやってない冒険絡みで来たんだと言う、そっちこそ着物を着て何やってんだよと言うから、もちろん食べ歩きと持っていた串団子を一つ彼にあげた。
 このお団子美味しいよね、侍大将から教わったんだ、ああゴツイおじいさんな、俺も教わった、用事は?とりあえず終わったよ、もしかして暇?彼は首をすくめる、じゃあ遊ぼうか!!、二人でお団子を食べながら街をぶらつき、小金通りのお店を二人で見て回り、彼にも着物を着せてみた、着流しがなかなか似合っていたけど、俺はいいよと脱いでしまう、折角二人で着物で歩きたかったのに残念、その後異人街を訪れ、ウルダハ商館であやしい商人と三人で談笑して、ウミネコ茶屋でお茶を飲み一休み、潮風亭で血盟の同僚竜騎士がうまいと言った、炙ったイカでお酒を酌み交わし冒険譚を話し合う、私は幼馴染とのこういう時間がとても居心地がよく好きになっていた、二人で冒険は出来ないけど同じ冒険者なのも嬉しくて、ずっとこのまま、こんな感じに過ごせていけたらいいな・・・そんなことを考えていたら、そろそろ帰るかと彼が言った、あっ・・・そうだね、君は宿あるのかい?ああ望海楼にとってあるよ、そうなんだ僕もだよ一緒に帰ろうか、二人ともほろ酔い気分で望海楼へ歩いていると、月が出ていた、彼は月を見てから私を見て、月と着物、あの女を思い出すなと言った、ああ彼女か・・・きれいな人だったね、そして悲しい人と私は彼女の印象を述べた、彼もそうだなと言い、何か思いつめた表情をして、私を見ると義理とはいえ姉に何故あんなことが出来るのか、俺には出来ない・・・それは、僕も同じだよ、僕なんかあの義弟で帝国ドマ和平大使に尻尾逆立ほど怒ったからね!!あはは・・・彼は無言で私を見つめる、気まずい・・・何か雲行きが怪しくなったので、私は話題を変えようと、目をそらして月を見ながら、さらにおどけて、君は月にウサギいるの知ってる?と聞いてみた、しかし、彼は、それに答えず、なあ、もし・・・俺たちが同じヌンのもとで育った幼馴染じゃなく・・・ハッとした、その先を言わせてはいけない、私は彼を見据え、彼が言い切る前に少しきつめに言った、変わらないよ・・・何も変わらなし変えられないんだ、君は僕の大事な幼馴染で大切な”異母弟”だ、君もそうだろ・・・僕は君の”異母姉”だよね、お願い今の関係を崩さないで・・・私は心の中で祈る、しかし彼は先を続けようとした、でもな・・・また彼が言い切る前に私が言った、でもなじゃない!!君は僕にどうしろっていうんだよ!!何も変わらないし何も変えられないんだよ・・・私の目に涙が浮かんだ、何で思い出させるの・・・折角忘れかけていたのに・・・私は彼の元から旅立った時を思い出し切なくて苦しくなる、あの日をことは忘れかけてようやく君と楽しく過ごせるようになったのに・・・何で・・・どうして、君と僕はまた出会ってしまったの・・・やはり出会わないほうが良かったのかもしれない・・・またこんな思いをするなら・・・彼は首を振りうつむき、ごめん悪かったと謝りながら月を見上げ寂しげに、・・・お前は俺の大事な幼馴染で大切な”異母姉”だ、それが”お前の現実”だなとつぶやく、私も涙がこぼれないよう月を見上げ寂しげに、そうだよそれが現実だよ・・・何を言っても僕らは何も変わらないし変えられないんだとつぶやいた、黙って歩く二人を優しく月の光が照らす・・・少し悲しい色の・・・

 

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