こんにちわ~

 

 今日は幼馴染の君 第3話とある戦場でのお話しです。

 

 でわご覧ください。

 

戦場にて(理想と現実)
 
 ここは帝国との最前線、彼は一人で佇んでいた、お前とはこんなところで会いたくなかったよ・・・彼はそう言って振り返る、僕も会いたくなかったと言った、二人の目の前には荒れ果てた大地と魔導兵器の残骸、まだ炎も上がっている、もう英雄ごっこは出来ないな、彼はつぶやく、私もそうだねとつぶやいた、子供の頃よく二人で英雄になり駆け回ったものだ、今は、それがどのような現実か二人は身に染みてわかっている、二人ともささやかながら英雄と呼ばれる存在だ、でも、英雄だけでは変えられない現実が目の前に広がる。
 俺には救えないものが多すぎる・・・もしかして、双子の妹も倒れたのかい?ああ・・・俺の目の前でな、彼は悲痛な表情で、俺は無力だ、お前の言う通り、あのまま村でヌンになれば良かったのかなと語る・・・でもティアを選んだのだろう、今から村に戻るかい?戻ると彼が言えば止めはしない、彼の村での穏やかな生活を私が護ればいいのだから、彼は顔を上げ遠くを見据えいや戻らない、俺にはまだやることがある、悪い思わず愚痴ってしまったと謝る。
 彼は疲弊していた、無理もない、今回は第七霊災時に匹敵する大規模な戦争だ、しかも帝国軍皇帝直属の精鋭部隊も含まれている。激しい戦闘でそこらじゅうで敵味方共に多く散り、頼りにしている暁の血盟の仲間たちも原因不明の昏睡で倒れてしまった・・・
 私も、そんな修羅場を幾度も経験してきたから、その気持ちは分かるよと言い、僕には、これくらいしかできないけど・・・昔彼がライバルに負けて落ち込んだ時したように彼の頭を優しく私の胸に抱いて言い聞かせる、君はよくやったよ、それは僕が他の誰よりも一番分かっている・・・彼は私の胸の中でうんと頷いた,私には素直に甘えてくれる。十分だよ・・・すごく安らぐ・・・彼はそうつぶやいた。
 今回、彼が帝国との最前線へ赴くことを私は知っていたし、激戦になるのも分かっていた、血盟メンバーが倒れてしまうことも・・・だから装備品の支援を行い、さらに彼の遊撃部隊に配属を願いヒーラーとして直接サポートにも回るべきか迷ったが、これは彼の戦いだ、何か言われるまで見守った、そして彼は自らの力でやり遂げたのだ、彼を胸から離し、私が君が無事でよかったよと言うと、彼は名残惜しそうにしながらも、そっちも激戦だっただろう無事で何よりと返してくれた、祈ろう、私が言うと彼も頷き二人で戦場に散った者達に哀悼の意を捧げ、彼は暁の血盟の仲間たちの無事も祈った。 
 

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