你好!!

 

「夜明けのスプリット Vol.2」ではアマノ役をやらせていただきましたが。

vol.1では「レジェンド・ジュン」というキャラクターをやらせていただき、そのサイドストーリーをブログにて書きました!!

 

今回は「アマノ」役の裏設定を書きたいと思います。

役作りノートなので、日本語がとっ散らかってるのは悪しからず、暇な時に読んでいただければと思います。

 

 

 

 

これは、アマノが窓ガラスを割る前の話です。

 

 

 

 


 

 

三橋進(みつはししん)20歳

長野県生まれ

2歳の時に東京に引っ越す。

 

現在はホストとして働いている。

 

源氏名

天野 翔  (アマノ カケル)  

 

 

1998年9月1日生まれ

どんな時でも前を向いて進んで欲しいという意味を込めて「進」という名前を母親につけてもらう。

進が生まれた2年後には両親が離婚する。

元々父親はホストで多額の借金を抱え、母親はキャバクラで働きお互い夜の仕事の縁で出会っていたため、結婚を機に仕事をやめた母親だったが離婚をきっかけにして再度キャバクラの仕事へと戻る。

それをきっかけにして、進は少しづつ歪んだ性格の人間になってしまう。

 

 

 

2000年

進の両親が離婚する。

金銭トラブルが多かった父親はそのストレスを家庭内で爆発させる日常が続き、耐えきれなくなった母親は進とともに夜逃げ同然で家を出て行く。

 

 

 

2001年

全ての手続きを済ませ正式に離婚し、元々ある程度自分の稼ぎがあった母は1年間は貯金で過ごすことができたが、東京への引越し費用や新しい生活への出費などで、貯金もわずかとなり再び新宿歌舞伎町のキャバクラで働く事となる。

 

まだ2歳だった進は、キャバクラというものがわからなかったし母親が夜に家を出ていくことも当たり前のように思っていた。

 

 

 

 

2004年

小学校入学。

 

小学生になった進はそこで友達が出来てそこで初めて母親しかいないことや、母親が夜中家に居ないことが周りとは違うということに気づき始める。

何がどう周りと違うのかはわからなかったが、とにかく普通ではないという事が頭の中でぐるぐると回り始める。

それが確信となったのは小学4年生の夏の話だ。

 

 

 

2007年8月

その日夏休みだった進はいつもと変わらず友達の家に遊びに行って友達の家族とリビングでゲームをしてた時だった。

友達の名前は健太。

昼間から夕方までゲームをやり続けて居た二人は飽きてきて、何気無く夕方のワイドショーを見始める。

 

ニュースキャスター「ニュースの時間です。東京都東村山市で某小学校で…」

 

自分たちの通っているすぐそばの学校のニュースだった。

学校の先生が盗撮で捕まったというニュース。

この時期ではよくある話だった。

 

 

健太「大人も悪いやついっぱいいるんだな」

 

進「まあ人間だからね!しょーがないでしょ!」

 

健太「母さん、大人ってこんなんばっかなの?」

 

健太母「進くんの言う通り大人も人間だからね、いい人もいれば悪い人もいる。君達はどんな大人になれるかなぁ」

 

進「僕はお母さんみたいな人になりたいな!」

 

健太「なんで?」

 

進「母さんは僕のために夜も寝ないで仕事してるんだ!」

 

健太「でもキャバ嬢だろ??」

 

進「キャ…バ…嬢??」

 

 

 

健太がそう言った途端健太の母親がすごい形相で健太を怒鳴り始めた!

 

健太「なんでそんな怒るんだよ!学校のやつも話してたぞ!!」

 

 

そう聞こえた進だったが、「キャバ嬢」と言うものがなんだかわからなかった進はヘラヘラ笑いながら「何言ってんだよ~!」など言っていたが健太母の怒りは治らず、その日はそのまま帰る事となった。

 

 

18時ごろ家に帰り、まだ家を出てなかった母親に

 

進「お母さん、キャバ嬢って何??」

 

と、聞いてしまった。

お母さんの顔は笑ってもいなければ怒ってもいない、絶望したような悲しい顔をして進の顔をひっぱたいた。

何故叩かれたかわからなかった進はその場に立ち尽くし号泣する。

そのまま何も言わずお母さんは仕事に行ってしまった。

 

 

お母さんが仕事に行っても暫く泣いていた進だったが、数時間経った後、当時持っていたPSPのインターネット機能を使って「キャバ嬢」というものを調べる。

 

 

小学4年生だった進は勉強はできる方ではなかったが、精神年齢は高く頭の回転も早い方だったため、全ての意味を理解できたわけではないが、夜中に大人の男の人と接してお金を稼いでいる仕事だとわかった。

 

 

もしかしたら親がキャバ嬢だと知ってそれをネタにいじめられるんじゃないかとか、親同士のいざこざがめんどくさいとかそういう理由で仕事のことを話してくれなかったのではないかと思ったが、真実はわからなず、そうやって隠し通してきた母親を傷つけてしまったという事が進の中で深い傷になる。

 

そして、健太が言っていた「学校のやつも話してた」という言葉を思い出し、自分の知らない所で自分の母親が笑い者にされているかもしれないということに落ち込み、嫌な妄想がどんどん膨らんでいき、学校の人間たちとも少しづつ距離を置くようになって行った。

 

 

この日をきっかけに母親、友達との関係がギクシャクしたものになってしまう。

 

 

 

 

 

2008年

小学5年生になった進

 

母親はあの日以来、表上はあまり変わらないが目の奥が笑っていないようなどこかしら冷たい接し方をされるようになっていた。

学校の人間とも心から接することが出来なくなってしまい、人と接する時もどこかトゲのある言い方をするようになってしまい、周りからも煙たがられるようになってしまう。

 

だが、進がどんなに捻くれようとも健太だけはついてきた。

最初は普通に接していた進も半年ほどたち学年も一つ上がり、より周りが見えるようになった進は元はと言えばこいつのせいなんじゃないか?と責任転嫁するようになりつきまとう健太をうざがり始める。

 

そんなある日帰り道。

 

健太「おい進!!いい加減ちゃんと話してくれよ!!」

 

進「...」

 

健太「去年俺が言っちゃったから捻くれたのかもしれないけど、元はと言えばお前の母ちゃんがそんな仕事やってるからだろ!」

 

進「...」

 

健太「もうこれ以上付き合ってらんねえよ!!」

 

あまりにも自分勝手だと思った進は自分の感情を抑えることができず、健太に殴りかかってしまう。

健太も殴りかかってくるが幼い頃父親からの虐待を受けていた進はそんなことお構いなしに、健太を殴り続ける。

自我を忘れ殴り続ける進の周りにはいつしか野次馬ができ、警察が呼ばれていた。

 

 

その夜。

警察に呼ばれた母親が仕事を休み、迎えに来てくれた。

健太と健太の家族に深く謝罪をし、一緒に帰った。

 

家に着いた瞬間お母さんが泣きながら抱きしめてくれた。

 

そこに言葉はなかったが、何故かとても嬉しい気持ちになってしまった。

あの日以来初めて自分を見てくれたという事がすごく嬉しかった。

仕事まで休んで、僕のところまで来てくれた事が幸せに感じた。

 

 

 

 

2009年

小学6年生になる頃には健太との喧嘩のことはクラス中に知れ渡り、健太はクラスでも人望があった為、クラスの人間は進のことを嫌い、たまに喧嘩を売ってくるやつもいた。

進は待ってましたと言わんばかりに殴り合いの喧嘩に持っていき、その度に学校にお母さんが呼び出されて来てくれた。

進は表には出さなかったが嬉しかった。

 

2、3回続けると流石に喧嘩を売ってくるやつもいなくなり、孤独な学校生活が続き卒業となった。

 

 

 

 

2010年

中学校に上がった進はバスケ部に所属、特に意味はなかったが空中でぶつかり合う姿に妙な高揚感を感じた。

1年生では先輩という存在を覚えて迂闊に喧嘩をすることはなかったが、ある日のバスケの部活の練習中に3年生の先輩から明らかなファールがあったため、かっとなった進は思わず手が出てしまう。

 

中学校では初めて母親が呼ばれ寂しそうな目をしていたが、何も言わず家まで連れて帰ってくれた。

中学に上がりもうそういう事はないだろうと勝手に思っていたが、年齢なんて関係ないんだと思った。

 

 

2011年

1年生の時の喧嘩をきっかけに、一つ上の先輩から目をつけられ、2年生に上がった途端悪いことを沢山教わった。

タバコや喧嘩の仕方など悪い仲間(先輩)たちがたくさん増え、それがバレるたびに母親は呼び出され、母親の愛情を感じれていると勘違いがひどくなっていった。

 

 

2012年

最上級生になる進は学校中から不良だと言われ、腫れ物に触れるような扱いになっていたが、悪いやつがかっこいいみたいな風潮があったこの時代に、進は喧嘩などは相変わらずするがそこまで嫌われていなかったし、小学校の時のように孤立するような事はなかった。

進は不良として中学を卒業することとなる。

 

学校では不良として生きていたが、自分の家庭や将来のことなど明確ではなかったが、自分の父親のような人間にはなりたくないという反発心があってか勉強は人並みにこなしていた。

 

決していい学校に進学する事ができる成績ではなかったが、不良たちの中ではいい高校を選ぶ事ができた。

 

 

 

2013年

都立東村山南高校 入学

 

晴れて、東村山南高校に進学し不良生活から足を洗えるかと思ったが、根っこにある母親からの承認欲求や何事に対しても不満を持つ天邪鬼な反発心は拭えず、高校へ入学した。

 

初めは中学と同じバスケ部へ入部しバスケをやろうと思ったが、中学時代部活のことより先輩たちとつるむ事ばっかりしていた進は周りについていく事ができず半年ほど経った時ある事件を犯してしまう。

 

 

 

 

部長「練習やめ!!!!」

 

「ウィーーす!!」

 

部長「進!!お前なんだその態度は!!」

 

進「何スカ?」

 

部長「入部してから半年、士気が高まって来たのにお前だけなんだ。やる気がないならやめろ!!」

 

進は周りに溶け込めず実力もなかったが、下手な自分を見せるのが嫌で部活自体をサボったり手を抜いたふりをして部活に参加していたが、半年経って他の部員との差は広がっていくばかり、見かねた部長は遂に進にぶつかった。

 

 

進「こんなクソみたいな練習やってらんないっすよ。」

 

部長「お前今なんて言った?」

 

進「こんなクソみたいな練習!!やってらんないって言ってんすよ!!!」

 

部長「…..」

 

 

バスケ部全体に冷たい空気が流れたが次の瞬間、進の視界は歪み体が崩れ落ちた。

一瞬何が起きたかわからなかったが、直ぐに殴られたのだと理解した。

 

 

部長「出て行け。。。」

 

 

出て行こうと迷いもしたが、急に殴られて中学時代を思い出してしまう。

 

進「なんで出て行かなきゃ行けないんすか。」

 

 

進はそう言うと勢いよく部長に殴りかかる。

体格的には進の方が小柄だったが、喧嘩に対しては進の方が経験豊富だった為感情任せに部長に殴りかかる。

18歳と16歳では大きな差がある為流石にボコボコにする事はできなかったし、数発殴りあいになった後直ぐに周りに押さえつけられ喧嘩は収まったが、この日が高校に上がって初めて喧嘩した日だった。

 

 

忘れかけていた感情が少しづつ蘇ってきた。

もしかしたら心のどこかで母親がまた迎えにきてもらうことを待っていたのかもしれない。

 

 

校長室で部長と進、校長とお互いの担任が保護者達が来るのを待っていた。

大きな怪我ではなかったが、1年生が3年生に殴りかかり喧嘩をするということ自体学校ではほとんどなかったため学校では一大事として扱われていた。

先に部長の母親が来たがあらかじめ事情を聞いていたのか、進の事は見向きもせず椅子に座った。

しばらくすると進の母親が到着した。

しかし、部屋に入るなり部長親子に対し土下座で謝罪を始めた。

少し喜びかけた進だったがその光景を見た途端に裏切られたような虚無感に苛まれた。

その帰り道、母親とは一言も交わさず家に帰った。

 

 

もうこの程度では自分の事を見てくれないのかという悔しさと悲しさが同時に押し寄せた。

 

 

一年が部長に殴りかかるというニュースが学校全体に広がるのに時間はかからなかった。

今まで話していた人間も少しづつ進と距離を持ち始め、不良たちが進に寄ってきた。

 

 

「中学となんも変わんねえなぁ」

そんな事を思っていたが、学校や親への反抗、苛立ちから、また不良たちとつるみ始めた。

中学時代と違い、よりタチの悪い悪さをするようになった進は不良たちとつるんで万引きをしたり、毎日夜遊びしたり学校にタバコや酒を持ち込んだり、とにかく人が悪いと思うだろう事はとことんやった。

 

そうしていくうちに家にいる時間が少なくなり母親と顔を合わす時間が少なくなっていたが、あまりにも悪い事をして学校や警察にバレると変わらず母親が迎えにきてくれた。

 

 

 

 

 

 

2014年

高校2年生になった進は変わらない日々を送っていたが、徐々にどれだけ悪い事をしても母親が来てくれなくなっていった。

 

イラついて家に帰っても母親は家にはいなかった。

 

 

 

 

2015年

母親も息子のことより自分の人生を大切にし始めたことに気づいた進は不良たちとつるむこともやめた。

先輩たちも卒業し、学校で孤立していた。

それが別に嫌でもなかったし、中学時代と同じことの繰り返しか…

くらいにしか捉えてなかった。

 

そんな5月、ある一人の男が急に話しかけて来る。

今まで一緒のクラスになったことないし、あったとしても学校の人間に興味がない為忘れているのかもしれなかったが、急に馴れ馴れしく話しかけてきた。

 

 

 

「君も一人??」

 

 

一瞬なんだこいつと思ったが、「あっ??」

 

と怯ませるつもりで返した。

 

 

「僕もね、ずっと一人なんだよ。君はなんで一人なの?」

 

 

 

そんな進を無視し話しかけてくる男。

妙に距離が近くて馴れ馴れしい態度に苛立ち、胸ぐらをつかんだ。

 

 

 

進「おめえ、俺のこと知らねえのかよ。話しかけんな。」

 

「うわっすごい力だ!!これだったら鉄道工場で働けるね!!」

 

進「あん?」

 

よくわからない返答に気が抜けた進は手をはなし、おもむろにリュックを背負い帰り支度を始めた。

 

「えっ??もう帰っちゃうの?また明日話そうね!!僕の名前は木村拓哉!!みんな鉄男って呼んでるけど…よろしくね!!」

 

 

廊下を歩く進の背中に大声で話す鉄男にどこか懐かしさを感じていたのかもしれない。

 

 

 

 

それから、毎日毎日学校に行くたびに鉄男は話しかけてきた。

 

鉄男「何線で来きてるの??」

 

鉄男「僕、電車好きなんだ!」

 

鉄男「乗り換えもあるの??」

 

 

毎日鉄道の話をしてきては無視していた進だが、ある日一緒に帰ろうと言われ無視したが、鉄男は勝手についてきた。

 

 

鉄男「君がどの線で帰ってるか知りたい!」

 

鉄男「それとももしかして自転車とか?」

 

 

変わらず話す鉄男に苛立った進は遂に声を出してしまう。

 

 

進「てめえ話しかけんなっていったろ!!!!ついてくんじゃねえよ!!」

 

鉄男「やっと喋ってくれた!!」

 

 


一切怯むことなく、満面の笑みで話しかけてくる鉄男に、懐かしさを感じた理由がわかった。

 

こいつがどこか健太と被るからだ。

 



 

進「なんでそんなにつきまとうんだよ?」

 

鉄男「だって、君は僕と似ているから…」

 

進「はっ??」

 

鉄男「本当は寂しいのに寂しくない振りをしたり、仲良くしたいのに仲良くしたくない振りをしたり…天邪鬼。」

 

進「...」

 

鉄男「僕は天邪鬼じゃないけど、友達が欲しいんだ!」

 

進「あめえに何がわかるんだよ!!」

 

殴りかかろうとする。

 

鉄男「殴って何か変わるの??暴力じゃなにも変わらないよ!!」

 

進「うるせえ!!」

 

 

力一杯鉄男を殴りつける。

アスファルトに叩きつけられる鉄男。 




進は初めて人を殴ったことに罪悪感を感じた。

 

 

鉄男「いっててて…人に殴られたの初めてだ。」

 

進「...」

 

鉄男「僕ね、普段放課後にボウリングやってるんだ!今度一緒にやろうよ!!」

 

 

 

 

進は背中を向け歩き出す。

健太の時と同じだ。

俺は何も変わっていない。

 

 

通いなれた帰り道がいつもより長く感じた。

 

 

 

次の日学校へ行くと、いつもと変わらず鉄男が話しかけてきた。

殴られたことは誰にも言ってないらしい。

 

進「昨日は悪…」

 

鉄男「放課後さ!!ボウリングしよう!!」

 

言葉を遮りボウリングに誘ってきた鉄男の勢いに思わず「ああ」と答えてしまった。

 

 

 

放課後ボウリング場へいくと他のやつもいた。

 

鉄男「実はね、僕たちこっそりボウリング部っていうのやってるんだ!!」

 

進「お前だけじゃねえのかよ。なら帰る」

 

鉄男「ダメだよ!!1ゲームだけ!!」

 

 

しぶしぶボウリングに付き合うことになった。

 

 

鉄男「皆んなに紹介するね。。。ウヘヘ。僕のお友達!アマノくん!!」

 

進「はっ?俺はそんな名前じゃねえよ」

 

鉄男「ここじゃ皆あだ名だからいいの!!」

 

進「フザケンナよ。」

 

一人一人紹介された進は複雑な気持ちでベンチに座った。

 

進「女ばっかじゃねえか」

 

鉄男「そうだよだから寂しかったんだよ。」

 

 

少しづつ皆んな話しかけてきたが、こいつらとは仲良くなれそうもないと思い適当にあしらいながら、ボウリングを始める。

 

 

数回投げると一人の女の子が話しかけてきた。

 

 

「アマノくんってさ、あの喧嘩ばっかする人?」

 

進「はっ?」

 

「噂で聞いたから。。。」

 

進「そうだと思うなら近寄るな。」

 

「私の名前はイモコ!やっぱそうなんだね!」

 

進「チッ」

 

イモコ「私あんま体が強くないから喧嘩とかできないからさ!いいなあと思って!!」

 

進「...」

 

イモコ「今度教えてよ!!私もアマノくんみたいに強くなりたい!!」

 

そのイモコとの会話がきっかけで他の部員たちも話しかけてきた。

鉄男やイモコだけじゃない、全員が近い距離にいてでも踏み込んではいけないラインは超えてこない。

 

 

その後3ゲームやった。

 

 

 

 

本当は嬉しかった。

鉄男が喋りかけてくれたことも、仲間の輪に入れてくれたことも、イモコが喋りかけてくれた事も、母親が迎えにきてくれた事も。

 

全部わかってた。

 

ただ、強がっていただけなのにどうしても素直になれない自分がいた。

 

でも、ここだったらもしかしたら自分が素直にいてもいい場所なのかもと感じていた。

 

 

 

 

2015年8月

ボウリング部に行くようになってから1ヶ月ほど経ち、アマノも相変わらず天邪鬼で口は悪いが兄貴分のような気持ちになれて、少しづつ明るい人間になっていった。

 

そんなある日のボウ部の帰り道。

事件は起きる。

 

いつもより長くボウリングをしていたアマノは帰りが遅くなり、近道するためにいつもと違う道で帰っていた。

 

 

そんなアマノの目に飛び込んできたものにアマノは愕然とした。

 

母親が見知らぬ男とホテルから出てくる姿を見てしまった。

 

 

あまりのショックに立ち尽くす進。

裏切りと怒り、悲しみ、いろんな感情が進の中を駆け回り気づくと、高校に戻っていた。

 

ボウ部のやつらに助けを求めていたのかもしれない。

家に帰れないから学校しかなかったのかもしれない。

何故ここにきたのかはわからない。

 

とにかく自分の感情が抑えきれなくなった。

自分の中の全てが壊れてしまいそうになった。

 

悔しかった。

寂しかった。

助けて欲しかった。

 

 

 

 

 

 

進は、震える手で近くにあった鉄パイプを握りしめる。

 

 

 

 


「夜明けのスプリット」

 

 

 

 

 

 

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