中西香爾さん死去

93歳

天然化合物の構造解明

【ワシントン=船越翔】

天然の有機化合物の

化学構造を次々に解明した

中西香爾・米コロンビア大名誉教授が

28日、ニューヨーク市内で死去した。

家族が明らかにした。

中西さんは

複雑な天然化合物の構造解明に

1950年代から取り組み、

イチョウに含まれる

有機化合物

「ギンコライド」や

スズメバチの毒

「フィラントトキシン」など

約200種類の化学構造を突き止めた。

こうした

物質が生物の体内で果たす役割も

明らかにし、病気の予防や

治療に応用する道を切り開いた。

業績は国内外から評価され、

96年には

日米の化学会が合同で、

中西さんの功績をたたえ、

優れた研究者に贈る

「ナカニシプライズ」を創設。

2015年に

ノーベル生理学・医学賞を受賞した

大村智博士が若い頃に

中西さんの講義を聞いて「先生」と

慕うなど、多くの研究者に影響を

与えた。香港生まれで

1954年に名古屋大で博士号を取得

東京教育大(現・筑波大)教授や

東北大教授、

コロンビア大教授などを歴任。

2007年に文化勲章を受章した。