陛下、国民に深い謝意

在位30年記念式典

「助け得て天皇の務め 幸せ」

政府主催の

「天皇陛下ご在位三十年記念式典」が

24日、天皇、皇后両陛下をお迎えし

東京都千代田区の国立劇場で開かれた

4月30日に退位する

(譲位)

お言葉で

「天皇としての務めを

人々の助けを得て

行うことができたことは

幸せなことでした」と

この

30年を振り返られた。

式典には、

安倍首相ら

三権の長や

知事、

駐日大使のほか、

各界の代表者ら

約1100人が参列。

安倍首相は式辞で

「陛下の歩みを胸に刻み、

日本の輝かしい未来を

創り上げていく」と述べた。

国民代表の辞で

内堀雅雄・福島県知事は、

両陛下の被災地訪問で

東日本大震災からの復興を進める

人々が

「歩みを進める勇気をいただいた」

と感謝した。

両陛下の和歌の朗読に続いて

記念演奏も催され、

沖縄県出身の歌手

三浦大知さんが、

陛下が詠まれた

沖縄独自の短歌

「琉歌」に皇后さまが曲を

付けられた

「歌声の響き」を歌った。

天皇陛下は

お言葉で

象徴として寄り添ってきた

国民を

「誇りと

喜びを持つことのできる存在」と表現し

深い謝意を示された。

この30年は、

平和を希求する

国民の強い意志に支えられ、

「近現代で

初めて戦争を経験せぬ時代」となったが

平坦な時代では

なかったと振り返られた。

自然災害を耐え抜く人々、

その悲しみに心を寄せる人々の姿を

「忘れがたい記憶の一つ」に

挙げられた。

グローバル化する世界で

叡知を持って

日本の立場を確立し、

誠意をもって他国との関係を

構築すべきだとの思いを伝えられた。

「象徴天皇像を

模索する道は

果てしなく遠く」、

平成の象徴像を補い続けてほしい

との願いも語られた。





陛下の30年   敬意尽きず

在位記念式典

喜びの「琉歌」高らかに

天皇陛下の在位30年を祝い

東京・国立劇場で24日に行われた

記念式典。被災地の知事が国民を

代表してあいさつを述べ、

天皇、皇后両陛下が創作された

沖縄の短歌「琉歌」も披露された。

国民に尽くされた30年の旅路を

共にたどった出演者や

参列者は、両陛下への深い敬意と

感謝を口にした。

先の大戦の激戦地・沖縄を

11回訪れ、慰霊を重ねられた両陛下

1975年の初訪問で、

名護市のハンセン病療養所

「沖縄愛楽園」を視察された時

船出歌

「だんじょかれよし

(まことにめでたいの意)」の

大合唱で見送ってもらった。

この時の情景を陛下が琉歌に詠まれ

皇后さまが曲をつけられ

「歌声の響」が誕生した。

この日、皇后さまは

軽くリズムをとるように

三浦さんの歌声に耳を傾けられ

陛下は笑顔で拍手を送られた。

式典をテレビで見た愛楽園の

自治会長、金城雅春さん(65)は

「両陛下は

最後まで沖縄を思い続けてくれた」

と感慨深げだった。

「大いに励まされ

復興に向けて気持ちが一つに

なりました」。

陛下は即位後、

象徴の大切な務めとして

全国を旅し

皇后さまと全都道府県を2巡された

式典では

地方の街並みや人々の暮らしぶりを

詠まれた両陛下の和歌も披露された

ソプラノ歌手の鮫島有美子さん(67)

は式典で、皇后さまが

幼少期の皇太子さまのために

曲をつけられた子守歌

「おもひ子」を歌った。

退場の際、

両陛下から

「歌ってくれてありがとう」と

声をかけられ、

「感無量だった」と話した。

この日、陛下のお言葉は

8分半に及んだ。

平和な時代を築いた国民に対する

謝意を口にされた時、

少し声がふるえていた。

一部を読み誤ったが、

隣の皇后さまが

さっと近づいて声をかけられると

「どうも失礼」と笑顔を見せ

1200字を超えるお言葉を

読みあげられた。


各地に記帳所

24日は各地に記帳所が設けられ

在位30年を祝う多くの人々が訪れた

京都市の京都御苑では

1414人が記帳した。

同市の中学2年(14)は

「幼稚園児の頃

皇后さまに声をかけていただいた

ことが印象に残っている。

平成の間、

日本が戦争に巻き込まれることなく

平和を維持できたことを

感謝して記帳しました」と話した。

奈良市の

宮内庁正倉院事務所に

記帳に訪れた同市の通訳(54)は

「理想のご夫妻。

ご退位は名残惜しいが

これからも

お体を大事にしていただきたい」と

感慨深げに話した。





政府は

「天皇陛下ご在位三十年記念式典」で

出席者の本人確認のために

顔認証システムを導入した。

入場手続きの簡素化や

なりすまし防止などの

テロ対策強化が狙い。

政府主催行事での活用は

初めてとなる。

システムは

式典会場の

東京都千代田区の国立劇場内に

設けられ

閣僚や

国会議員らを除く

政府や報道の関係者ら

約550人が対象となった。



政府は今秋に行う

新天皇の

「即位礼正殿の儀」などでも

顔認証システムを使う考えだ。









各界代表者ら     両陛下と歓談

宮中茶会

天皇陛下の即位30年を記念した

宮中茶会が26日、

皇居・宮殿で開かれた。

宮中茶会は25日に続き

この日は

午前と午後の計2回行われた

午前は平成時代に活躍した

各界の代表者らが招かれ

五輪競泳金メダリストの

北島康介さんや

フィギュアスケートの浅田真央さんら

スポーツ関係者のほか、

ノーベル賞受賞者の

白川英樹・筑波大名誉教授ら

約510人が出席。

天皇、皇后両陛下が

戦後70年の

慰霊の旅で訪問された

パラオ・ペリリュー島の

元日本兵らも招待された。

午後は各国の

駐日大使ら約230人が出席。

陛下は代表者からの

祝意に感謝を述べ

「友好関係国元首の

ご健勝と各国民の幸せを

祈ります」とあいさつ。

その後、

皇后さまや皇太子さまらとともに

歓談された。

茶会終了後、

浅田さんは

報道陣に

「一生の宝物になりました」と

笑顔を見せた。

ソフトバンク球団会長の

王貞治さんは

天皇陛下から

さらなる野球の盛り上がりを

期待する言葉をかけられ

「来年、五輪もあるので頑張ります」

と誓ったという。