東証1部上場基準上げ

時価総額  「新興」と差別化

見直し検討

【読売新聞社2.11】

東京証券取引所は

東証1部への上場に必要な企業の

時価総額基準を引き上げる方向で

検討に入った。

上場企業約3700社のうち

東証1部が約6割を占め、

マザーズなど新興企業向け市場との

違いがわかりづらいとの指摘が

あるためだ。

東証は

近くまとめる市場の改革案に

新基準を盛り込み、

再編後の市場の魅力を高めたい考えだ


東証1部に上場する基準は二つある

一つは

未上場企業が直接上場する場合で

250億円以上の時価総額が

推定されるのが条件だ。

もう一つは、

新興市場の東証2部とマザーズからの

くら替えを優遇する措置で

「時価総額40億円以上」の

条件を満たせばよい。

東証は

今回の見直しで

基準を統一する。

優遇措置を撤廃し、

新たに東証1部に上場する場合

必要な時価総額を

500億円以上とする案が出ている。

かつて

東証1部に直接上場する基準は

500億円以上だった。

2008年の

リーマン・ショックで

新規上場が急減したため

12年に

半分の250億円以上に引き下げた

経緯がある。

ところが最近は

上場基準の「緩和」による

弊害も目立つ。

例えば、10億円の時価総額で

十分なマザーズにまず上場し

40億円規模の企業に成長すれば

東証1部に移れる。

こうしたくら替えは

09年にわずか4社だったが、

最近は年70社以上で推移し、

1部上場企業が増えた一因になった

平成の30年間で、

東証1部の企業数は2倍近くの

約2100社に膨らんだ。

トヨタ自動車のように

時価総額が20兆円を超す大企業と

40億円程度の企業が混在している

ニッセイ基礎研究所の

井出真吾・チーフ株式

ストラテジストは

「著名な企業にしか

投資しない投資家も多い。

時価総額が1000位以下の企業は

ほとんど見向きもされない」と話す

実際

東証の1部の企業数は

07年の約1700社から400社程度

増えたが、1日の売買代金は

約3兆円前後で変わっていない。

取引が活発になったとは

言い難く

「『超優良企業が集まる市場』と

いうブランド力が薄まった」

(野村総合研究所の大崎貞和フェロー)

との声もある。

東証は

東証1部と2部、

ジャスダック、

マザーズの市場区分の見直しを

進めている

東証1部の中から

特に時価総額が大きい企業を

集めた『プレミアム市場』を作る

案が出ている。