性別変更   手術要件は合憲

同一性障害特例法   最高裁が初判断

【読売新聞社1.25】

性同一性障害の人の性別変更を巡り

性別適合手術を事実上の

要件とした特例法の規定が

合憲か違憲かが争われた

家事審判で、

最高裁第2小法廷

(三浦守裁判長)は23日付の決定で

「現時点では合憲」とする

初判断を示し、

申立人の特別抗告を棄却した。

ただ、

決定は「合憲かどうかは不断の

検討が必要だ」とも指摘しており

今後も議論を呼びそうだ。

裁判官4人の全員一致の意見。

三浦裁判長ら2人の

裁判官は補足意見で

「手術を受けるか

どうかは本来、

自由な意思に委ねられるもので

違憲の疑いが生じている」とも

言及した。

2004年施行の

性同一性障害特例法では

戸籍上の性別変更の要件に、

元の性別の

生殖能力がないことを定める。

このため、

性同一性障害の人は

卵巣や精巣などを

摘出する手術を受けて

性別を変更してきた。



申立人は、

女性の体に生まれ、

心は男性だと医師に診断された

岡山県在住(45)。

手術をせずに

戸籍上の性別を

女性から男性に変更するよう

岡山家裁津山支部に申し立て

同支部と広島高裁岡山支部が

請求を退けていた。

決定は

特例法の規定の趣旨について

「性別変更前の生殖機能によって

子が生まれれば、

親子関係の問題が起きて

社会に混乱が生じることなどを

避けるための配慮だ」と指摘。

個人の尊重などを保障した

憲法に違反しないと判断した。


一方、

決定は

「規定によって望まない手術を

受けることもあり得る」とも指摘。

身体の自由を制約の必要性は

社会の変化に応じて変わり得るとの

考え方も示した。