1964年の

東京五輪を機に全国に広がった

「小さな親切」という

民間の運動が

2020年大会に向けて

再び活動を大規模に展開する。

今春から

「伝えよう

日本の心プロジェクト」と題し

国内外の

訪問客らへの

親切な行いを一人一人が

実践することを呼びかける。

「おもてなし」を

国民レベルで広める狙いだ。

【読売新聞社1.16】


山形県長井市のホテルで

先月8日、

20年に向け、

あいさつ運動や

ボランティアなどをする際に使う

のぼりやタスキ、

ポスターが

同市立伊佐沢小学校に贈られた。

「小さな親切」

運動本部(東京)が

今春から推進する活動に向け、

この日が

全国で最初の贈呈となった。

同校では

あいさつ運動に地域で取り組むという

東京大会に向けて

英語を学ぶ

同校6年会田優君(12)は

「国内外の人たちを道案内する

活動に取り組みたい」と意気込んだ



「小さな親切」運動は、

1963年3月の

東京大学卒業式で、

茅誠司学長(当時)が

「小さな親切を

勇気を持ってやってもらいたい」と

述べたことがきっかけ。

新聞でも

紹介されて話題を呼び、

財界や有識者らによる

「小さな親切」運動本部が発足した

翌年の

東京五輪に向けて活動が推進され

開会式や選手村で

「小さな親切」の推薦カードを配布。

ホテルが取れずに困っていた

外国人を家に泊めたり、

チケットを譲ったりした人たちが

表彰された。

その後も、

作文コンクールや

清掃活動、

あいさつ運動などの

活動が継続している。

「小さな親切」で表彰された人は

昨年11月現在で累計588万人に上る

大学卒業後、

約40年間運動に関わっている

専務理事の山橋由貴子さん(64)は

「活動が始まった頃は、

戦後復興に向けて人々の意識が

前向きになっていた時代。

各地に賛同者がいて運動が

進められたようだ」と話す。

しかし、

経済成長が進む中で、

「幸福の価値観が、

親切さより経済的な豊かさに移った」

(山橋さん)ことにより、

当初と同じように活動を進めるのは

徐々に難しくなっていったという。

会員数はピーク時の43万人

(1995年)から昨年は18万人になった

ただ

日本はその後、

バブル崩壊や長期不況を経験し、

高度成長期とは人々の考えも

変わってきた。

運動本部では

20年大会を機に再び

「おもてなし」や

「親切」といった

価値観を見つめ直そうと、

改めて活動を強化することにした。


4月から本格始動する

「伝えよう日本の心プロジェクト」は

東京大会組織委員会の認証を受けて

全国で展開する。

県外、

海外の人をあいさつで

出迎えるのは

「あいさつで、

みんなつながろトモダチ作戦」。

清掃活動

「日本列島クリーン大作戦」では

聖火リレーのルートに合わせて

実施することも検討している。

特に

海外の人への親切な行いを対象にした

表彰も行う。

山橋さんは

「経済の停滞期を経て

社会が成熟し、

本当の幸せが

何かということが

見えやすくなってきたのではないか

55年にわたる

活動の成果として、

次の五輪で再び

おもてなしの心を示したい」と

話している。










◇◆伝えよう日本の心プロジェクト◇◆


・あいさつで、みんなつながろ

トモダチ作戦

五輪に合わせ、

国内外から来た人を

「あいさつ運動」で迎える



・日本列島クリーン大作戦

五輪を前に

日本中をきれいにする清掃活動を実施



・「小さな親切」実行章

親切な行いをした人に贈る。

特に海外からの訪問客に親切な行いを

すると限定バッジを贈呈



・「小さな親切」

作文コンクール・はがきキャンペーン

海外の人への親切などを

テーマにした特別賞を設ける