米、爆撃の規模 倍増
化学兵器製造「最大限の打撃」
【ワシントン=小川聡】
米国が英仏とともに13日に行った
シリア爆撃の主眼は、
アサド政権による化学兵器の研究、
開発、製造能力に
「最大限のダメージを与える」
(ダンフォード米統合参謀本部議長)
ことだった。
米軍は昨年4月、シリアが
化学兵器攻撃に使った
シャイラト空軍基地に
トマホーク59発を撃ち込んだ。
だが、化学兵器や製造施設は
温存され、今月、シリアで再び
化学兵器が使われた。
このため今回は、
シリアの化学兵器の研究・開発・
製造拠点とされる
ダマスカス近郊の研究施設や
中部ホムスの化学兵器関連施設を
対象に、爆撃の規模を昨年から
倍増させた。
「数年分の研究・開発データや
特殊器機そして化学兵器の
原料となる物質」を破壊したという
攻撃には、
巡航ミサイル「トマホーク」だけでなく
破壊力のより大きな兵器も使われた
可能性がある。
ただ、2次被害が生じかねない
化学兵器能力が除去されたわけではない
このためトランプ大統領は
「(爆撃などの)
対処を続ける用意がある」と述べ
シリアが化学兵器を
再び使用しないように
強い警告を発している。
標的施設 旧ソ連が設立支援
【カイロ=木村達矢】
米英仏軍による今回のミサイル攻撃で
標的の一つとなったのは、
ダマスカス近郊バルゼにある
シリア政府の研究施設だ。
この施設は
「シリア科学研究調査センター
(SSRC)」に属している。
シリア軍によると、
バルゼでは
教育用の施設や科学実験室が破壊された
同センターは、
ハフェズ・アサド前大統領時代の
1971年、旧ソ連の支援で設立。
太陽光エネルギーや
廃棄物再生の研究としているが
米国などは
化学兵器の開発、
製造を続けてきたと疑う。
北朝鮮の技術者の訪問団が
2016年4月、訪れたとの指摘もある
米財務省は昨年4月、
同センター職員271人を金融制裁の
対象に指定しました。
シリアの防空態勢はロシアが支える。
研究施設や国内の軍事施設などは
旧ソ連製やロシア製の
防空システムが多数配備されている。
防衛の要は
ロシアが誇る
防空システム「S400」
(最大射程は約400㌔・㍍)だ。
トラックで運搬もでき、
巡航ミサイルなど同時に36の
標的を追尾できる。
ロシア製の近距離対空防衛システム
「パーンツィリS1」なども配置している
イスラム国の台頭
【攻撃への賛否を鮮明にしない国】
エジプト外務省は14日、
「軍事的状況が深刻化することへの
懸念」を表明するにとどまった。
背景にあるのは
国民感情への配慮だ。
米国などが
2003年に始めた
イラク戦争では、
イラク人40万人以上が死亡。
戦争による混乱が権力の空白を招き
イスラム過激派組織
「イスラム国」の台頭を許した
などとして、
中東では、
米国こそ過去15年間の混迷の
元凶と見る向きが多い。
カタールの研究機関が
昨年発表した世論調査によると、
アラブ12ヶ国・地域で、
米国を地域の安定の脅威とみる
割合は約8割に達した。
イラク・ドホーク大の
ハワル・ネルワイ講師
(中東政治)は
「各国指導者は、
自国民の
対米世論を慎重に見極めながら
外交政策を修正していくことに
なるだろう」とみている。
化学兵器製造「最大限の打撃」
【ワシントン=小川聡】
米国が英仏とともに13日に行った
シリア爆撃の主眼は、
アサド政権による化学兵器の研究、
開発、製造能力に
「最大限のダメージを与える」
(ダンフォード米統合参謀本部議長)
ことだった。
米軍は昨年4月、シリアが
化学兵器攻撃に使った
シャイラト空軍基地に
トマホーク59発を撃ち込んだ。
だが、化学兵器や製造施設は
温存され、今月、シリアで再び
化学兵器が使われた。
このため今回は、
シリアの化学兵器の研究・開発・
製造拠点とされる
ダマスカス近郊の研究施設や
中部ホムスの化学兵器関連施設を
対象に、爆撃の規模を昨年から
倍増させた。
「数年分の研究・開発データや
特殊器機そして化学兵器の
原料となる物質」を破壊したという
攻撃には、
巡航ミサイル「トマホーク」だけでなく
破壊力のより大きな兵器も使われた
可能性がある。
ただ、2次被害が生じかねない
化学兵器能力が除去されたわけではない
このためトランプ大統領は
「(爆撃などの)
対処を続ける用意がある」と述べ
シリアが化学兵器を
再び使用しないように
強い警告を発している。
標的施設 旧ソ連が設立支援
【カイロ=木村達矢】
米英仏軍による今回のミサイル攻撃で
標的の一つとなったのは、
ダマスカス近郊バルゼにある
シリア政府の研究施設だ。
この施設は
「シリア科学研究調査センター
(SSRC)」に属している。
シリア軍によると、
バルゼでは
教育用の施設や科学実験室が破壊された
同センターは、
ハフェズ・アサド前大統領時代の
1971年、旧ソ連の支援で設立。
太陽光エネルギーや
廃棄物再生の研究としているが
米国などは
化学兵器の開発、
製造を続けてきたと疑う。
北朝鮮の技術者の訪問団が
2016年4月、訪れたとの指摘もある
米財務省は昨年4月、
同センター職員271人を金融制裁の
対象に指定しました。
シリアの防空態勢はロシアが支える。
研究施設や国内の軍事施設などは
旧ソ連製やロシア製の
防空システムが多数配備されている。
防衛の要は
ロシアが誇る
防空システム「S400」
(最大射程は約400㌔・㍍)だ。
トラックで運搬もでき、
巡航ミサイルなど同時に36の
標的を追尾できる。
ロシア製の近距離対空防衛システム
「パーンツィリS1」なども配置している
イスラム国の台頭
【攻撃への賛否を鮮明にしない国】
エジプト外務省は14日、
「軍事的状況が深刻化することへの
懸念」を表明するにとどまった。
背景にあるのは
国民感情への配慮だ。
米国などが
2003年に始めた
イラク戦争では、
イラク人40万人以上が死亡。
戦争による混乱が権力の空白を招き
イスラム過激派組織
「イスラム国」の台頭を許した
などとして、
中東では、
米国こそ過去15年間の混迷の
元凶と見る向きが多い。
カタールの研究機関が
昨年発表した世論調査によると、
アラブ12ヶ国・地域で、
米国を地域の安定の脅威とみる
割合は約8割に達した。
イラク・ドホーク大の
ハワル・ネルワイ講師
(中東政治)は
「各国指導者は、
自国民の
対米世論を慎重に見極めながら
外交政策を修正していくことに
なるだろう」とみている。