『9条の2』で自衛隊明記

自民改憲案固まる

自民党憲法改正推進本部は22日、

党本部で

全体会合を開き、

自衛隊の根拠規定を明記する

改憲案の取りまとめを

細田博之本部長に一任した。

細田氏は

安倍首相(党総裁)の提案に沿い、

戦力不保持を定めた9条2項は

維持し、

『9条の2』を

新設して自衛隊の保持を

定める条文案を作る方針だ。

これにより、

自民党が検討中の4項目で事実上、

改憲案の取りまとめを終えた。

細田氏が作る条文案は、

自衛隊を

『自衛の措置をとるための実力組織』

と位置付け、

『自衛の措置』という表現で

自衛権を行使できることを

明確にすることが軸となる。

党は自衛隊明記の条文案について、

24日の都道府県連向けの会合と

25日の党大会で、

既に条文案が固まっている

『教育の充実』

『緊急事態条項』

『参院選の合区解消』の3項目と

ともに概要を提示する。

細田氏ら執行部は会合で、

前回15日の会合で示した執行部案を

修正した2案を提示した。

①日本の平和と独立を守るために

『必要な措置をとることを目的として』

自衛隊を保持する

②『(9案は)

必要な自衛の措置をとることを

妨げず、そのための実力組織として』

自衛隊を保持するー

と明記する内容だ。

当初案は自衛隊を

『必要最小限度の実力組織』と

定義したが、15日の会合で

『必要最小限度の範囲を巡って

論争を呼ぶ』

『自衛権も明記した方が分かりやすい』

などの異論が出たため

『必要最小限度』を削除した。

修正案の②では、

『自衛の措置』を盛り込んだ。

22日の会合では、

石橋茂・元幹事長らが9条2項を削除し

自衛隊を『戦力』に位置づけることを

改めて主張したが、

二つの修正案に対して

『国民の理解を得られる案だ』と

賛同の声が多数を占めた。

細田氏は会合後、記者団に

『(修正)案の2の線で行きたい。

少数意見も各党に伝える』と述べ

特に支持が多かった修正案の②を

軸に取りまとめる考えを示した。

条文案では、

戦争放棄を定めた9条1項も維持する。

9条には手を付けないことで、

自衛隊や武力行使への歯止めに

関する現行の憲法解釈を変更せず

『自衛隊違憲論』を払拭し、

合憲性を明確にする狙いがある。

執行部は、

9条2項削除論も根強いことに配慮し

各党との議論では

2項削除案も『有力な意見』として

付記する方向だ。


〔9条1項〕

日本国民は、正義と秩序を基調とする

国際平和を誠実に希求し、

国権の発動たる戦争と、

武力による威嚇又は武力の行使は、

国際紛争を解決する手段としては

永久にこれを放棄する。

2項

前項の目的を達するため、

陸海空軍その他の戦力は、

これを保持しない。

国の交戦権は、これを認めない。


【読売新聞3.23】