介護職員の虐待  最悪

16年度  高齢者870人被害

厚生労働省は9日、

2016年度の介護職員による

高齢者への

虐待件数が452件で、

統計を取り始めた06年度以来、

最多を更新したと発表した。

前年度比10.8%増。

5年間で3倍に増え、

深刻な人手不足が背景にあるとの

指摘も出ている。

職員や家族らから相談や通報を受け、

自治体が虐待と認定した件数を集計。

1件で複数の被害者がいる例もあるため

被害者数は870人に上り、

このうち女性が7割を占めた。

施設別では、

特別養護老人ホーム(124件)、

有料老人ホーム(120件)が多かった。

過去に虐待が発生した事業者で

再び虐待が起きた事例が20件。

同じ施設で被害者が10人以上いた

事例も12件あった。

要因は、

『教育・知識・介護技術等に関する

問題』(66.9%)が最多で、

『職員のストレスや感情コントロールの

問題』(24.1%)が次いだ。

介護現場からは、

『資質面で不安がある人でも

採用せざるを得ない』

『教育する人手の余裕がない』など、

背景に人手不足を指摘する声もある。

虐待内容は、

殴るなどの身体的虐待、

暴言を吐くなどの心理的虐待、

必要な介護を怠る介護放棄、

横領などの

経済的虐待の順に多かった

死亡例はないが、

5段階評価で最も深刻な

『生命などへの重大な危険』に

あたる被害者が10人いた。

一方、

家庭内での虐待は

1万6384件(前年度比2.6%増)で、

25人が死亡した。

息子からの虐待が4割を占めた。

原因は

『介護疲れ、ストレス』(27.4%)

『虐待した人の障害、疾病』(21.3%)

『経済的困窮』(14.8%)が多かった。

介護保険サービスを利用しない人の方が

被害の深刻度が高い傾向があった。

【読売新聞3.11】