19万年前   現生人類の化石

【ワシントン=三井誠】

イスラエルで

17万7000~19万4000年前とみられる

現生人類(ホモ・サピエンス)の

化石を発見したと、

イスラエルや米国などの研究チームが

発表した。アフリカ大陸の外で

見つかった現生人類の化石としては

最古になるという。

現生人類がアフリカを旅立った

年代が従来の説より少なくとも

5万年遡り、20万年前ごろになる

可能性がある。

論文は26日付の米科学誌サイエンスに

掲載される。

チームはイスラエル北部の洞窟で、

歯が残る上顎の化石を発見した。

歯の大きさや形の特徴などから

現生人類の化石と判断した。

現生人類の化石は

モロッコで発見された約30万年前の

頭蓋骨などが最古とされる。

アフリカ以外では、

これまで9万~12万年前が

最古で、今回の発掘場所近くの

イスラエルで見つかっていた。

海部陽介・国立科学博物館人類史

研究グループ長は

『現生人類の初期の資料は少なく

貴重な発見だ。

今後、ほかの部位が見つかると、

より詳細な分析が出てくるだろう』と

評価する。

一方、諏訪元・東京大教授

(自然人類学)は

『現生人類は頭骨に

特徴がある。

歯や顎は個体差が大きく、

今回の化石だけで現生人類だと

判断するのは難しい』と話す。