血液1滴  がん13種診断

国立がんセンター  

初期発見可能に

【日本経済新聞8.21】

1滴の血液から13種類のがんの有無を

同時に診断できる検査法を

国立がん研究センターなどの

チームが開発しました。

がんが分泌する微小な物質を検出する。

[腫瘍マーカー]を使う現在の血液検査と

比べ発見率が高く、ごく初期のがんも

見つけられるのが特長という。

チームはがん患者らを対象とした

臨床研究を進め、数年以内に国の

承認を得たい考え。

センターの落谷孝広・分野長は

[患者の体への負担が少ない

比較的安価な検査になる。

早期発見できれば、より効果的な

治療ができ、医療費削減にもつながる]

と話している。費用は2万円になる見込み。

腫瘍マーカー検査は、

主にがん細胞が死ぬ時に出るタンパク質

を検出するもので、ある程度がんが

進行しないと発見が難しい上、

正確性に問題がある。

チームは、がん血中に分泌する

[マイクロRNA]と呼ばれる物質に着目。

国立がん研究センターや

国立長寿医療研究センターなどに

冷凍保存されていた

約4万3千人の血液を使い、

乳がんや大腸がんなど13種類の

がんに特徴的なマイクロRNAを調べた

すると、それぞれのがんに

2~10種類の特有のマイクロRNAが

あることが判明。

分泌量の変化を調べることで、

どのがんも95%程度の確率で発見できた

13種類は胃がん、

食道がん、

肺がん、

肝臓がん、

胆道がん、

膵臓がん、

大腸がん、

卵巣がん、

前立腺がん、

膀胱がん、

乳がん、

肉腫、

神経膠腫。

人工知能(AI)を分泌量の分析に

利用すれば、検査の精度をさらに

高められる可能性がある。

ただ長期間保存した血液は、

マイクロRNA が変質している恐れも

ある。このため新たにがんと診断された

人ら3千人以上の新鮮な血液を採取し

有効かどうかを調べる臨床研究を進める

現段階では一般の人を対象とした

研究は予定していない。

チームは、まず乳がんの検査法としての

承認を目指したいとしている。