SAMSUNG、最高益5兆円

今期、創業家不在でも

半導体再び牽引

有機EL、スマホ向け軸に

【日経ソウル=山田健一】

韓国サムスン電子の復調が著しい。

スマートフォン(スマホ)の発火問題や

創業家の賄賂事件で国内外から批判を

受けてきたが、2017年12月期通期は

営業利益が日本円換算で5兆円も

視野に入るほど本業が好調だ。

創業家が不在の中、

製造業として異例の好業績は

果敢な投資姿勢というだけでは

説明できない経営判断が導いている。

7日に発表した2017年1~6月期連結

決算の速報値は営業利益が23.9兆ウォン

(約2兆3300億円)と前年同期比61%増えた

韓国の金融サイト[FNガイド]は、

証券アナリスト23人の予想平均値として

今期営業利益は約51兆ウォンと過去最高に

なると見込む。

カイゼン活動による高収益を誇る

トヨタ自動車でさえ

営業利益の最高は16年3月期の

2兆8539億円。

米国アップルは15年9月期に

営業益712億㌦(約8兆1千億円)を

計上したが、減価償却を伴う工場を

自前で整えるメーカーとしては

異次元の利益水準となる。

[晴れない雰囲気]

これで創業家がいて経営体制が

整っていれば、投資家から

サムスンは盤石だと認められたかも

しれない。しかし、イ・ゴンヒ会長は

病に伏し、その長男のイ・ジェヨン

副会長は贈賄事件でなおソウル郊外の

拘留所にいる。

革新系のムン・ジェイン大統領が

就任し、財閥改革の機運も

高まりつつある。

一定の権限を与えた幹部が経営判断を

くだすため各事業は今後も滞りなく

進むだろう。

ただSAMSUNGは

創業家の存在が今も大きい。

イ・ジェヨン副会長の事件を巡る

厳しい世論はいまだ収まる気配が無く

社員からは

[社内の空気が重い]との声も漏れる。

絶好調の業績もどこか

晴れない雰囲気を多くの取引先は

感じている。