[陛下も安堵][よかった]

退位特例法成立

◇天皇陛下の退位を実現する特例法が

9日、参院で可決・成立した。

陛下が退位の意向を示唆された

ビデオメッセージの公表から

約10か月。法整備に区切りがつき、

今後は退位日や新元号などの

議論が加速する見通しだ。

[陛下も安堵されているのでは]

[道筋がついてよかった]。

公務を通じて陛下と接した人々は、

陛下のお気持ちに思いをはせた。


◇皇太子さまが石川県訪問

皇太子さまは9日、10日に

金沢市で開かれる

第28回全国[みどりの愛護]の

つどいの式典出席などのため、

JR東京駅から北陸新幹線を利用して

石川県に入られた。

金沢市の特別支援学校を訪れた

皇太子さまは、車いすに乗った

約10人の小学生に会うと、

一人ひとりのそばにしゃがみ込んで

[体育は楽しいですか]と声を掛け、

励まされた。


◇陛下、普段通り公務

特例法が成立した9日、

天皇陛下は普段と変わらず公務に

臨まれた。午前は皇居・宮殿で

フィリピンとベラルーシの新任大使から

信任状を受け取る

[信任状奉呈式]に出席。

宮内庁によると、このとき側近が

陛下に特例法成立を伝えたという。

午後からは河戸光彦会計検査院長らを

宮殿に招き、秋篠宮さまも

同席して昼食を共にされた。

昼食に先立ち

[日々のお務めご苦労様です。

これからも元気に務められますよう

願っています]とねぎらわれた。

その後、

御所でブータンから8日に帰国した

秋篠宮家の長女、眞子さまから

報告を受けられた。


◇開かれた皇室 支え

皇后さまは公務に取り組む天皇陛下の

そばに寄り添われてきた。

陛下の退位後、皇后さまも公的な

活動から退かれる。

皇后さまは1959年4月、

皇太子だった陛下と結婚された。

明治以降、民間から初めて皇室に

入った皇后さまに寄せられた国民の

親しみは、陛下が

[国民とともにある象徴天皇像]を

築かれる支えになった。

陛下は結婚50年を迎えた

2009年4月の記者会見で

[結婚によって開かれた窓から私は

多くのものを吸収し、

今日の自分を作っていったことを

感じます]と皇后さまへの感謝の

気持ちを率直に述べられている。

退位についても皇后さまは

陛下の最大の理解者だった。

陛下が10年7月、宮内庁の

参与会議で初めて意向を明かした際、

慎重な意見が相次ぐなか、

皇后さまだけは反対されなかった。

今年4月、陛下の学習院時代の

同級生、明石元紹さん(83)に

皇后さまから電話が入った。

[リタイアしたら

昔長くいたところ

(東京・赤坂の東宮御所)で、

陛下と2人で暮らすことになるでしょう]

退位後に陛下や友人らと趣味に興じる

ことを楽しみにされている様子だった

という。

【日本経済新聞6.10】