籐十郎さん「お初」有終

京都出身で人間国宝の歌舞伎俳優、

坂田籐十郎さん(82)が

上方歌舞伎名作「曾根崎心中」のヒロインお初を、

4月の歌舞伎座(東京・東銀座)の公演限りで演じ納めます。

21歳で初演し、60年以上も演じ続けてきた

籐十郎さんのライフワーク。公演案内には、

舞台納めを意味する「一世一代」と名打たれています。

関係者によると、年齢上の理由というが、

体調に支障はなく役者は続けていきます。

曾根崎心中は、元禄時代の大阪で実際に起こった

遊女お初、醤油屋の手代徳兵衛の心中事件を題材に、

近松門左右衛門が人形浄瑠璃(後の文楽)に書き下ろした作品。

当時、二代目中村扇雀と名乗っていた籐十郎さんがお初

父の二代目が徳兵衛を演じて大ヒットしました。

女形の美しさから

「扇雀ブーム」と呼ばれる社会現象となり、

文楽で再び上演されるきっかけともなりました。

籐十郎さんは、海外公演を含めてお初を

1300回以上演じ、現在は次男の三代目扇雀さん(53)

孫の中村壱太郎さん(23)にも受け継がれています。

歌舞伎座の公演は4月2日~26日。

曾根崎心中は昼の部最後の演目です。

徳兵衛は長男(54)が演じます。