早稲田大学エジプト学研究所は20日、

エジプト南部・ルクソールのナイル川西岸で、

鮮やかな壁画で彩られた、古代エジプト新王国時代にあたる

紀元前13~前11世紀頃の岩窟墓を発見したと

発表しました。

これほど保存状態のよい壁画が見つかるのは

近年まれという。

被葬者は、最高神アメンの妻である女神・ムウトの神殿に

仕えた高官で、

「コンスウエムヘブ」という名前。「ムウト神殿醸造長」などの

称号が墓内に記されていたことから、神殿で聖なる酒などを

醸造・管理した責任とわかりました。

壁画は奥行き5mほどの細長い室内の壁面と天井の

全面に及ぶ。オシリスなど古代エジプトの神を被葬者と

家族が礼拝する姿や、被葬者のミイラに香炉と聖水が

捧げられる様子などが描かれています。

北側の壁面には、被葬者と妻・娘の彫像もありました。

墓の奥にはさらに二つの部屋や、

下に続く竪穴が見つかっており、今後、ミイラなどが

見つかる可能性もあるという。

同研究所は、エジプト政府と協議し、

発掘調査を進める方針だ。

近藤二郎・同研究所長は、

「ルクソールのナイル川西岸では近い時期の

岩窟墓が約1000基知られているが、

壁画が良好に残るものは数十ほど。

古代の葬送を知る上でも貴重だ」と話しています。