滋賀・丹生ダム 中止決定

国の再検証

住民移転後は初

滋賀県長浜市の1級河川・高時川に

計画されていた丹生ダムについて、

国土交通省近畿地方整備局と

独立行政法人・水資源機構は16日、

ダム建設を中止する方針を決めました。

国が建設継続の是非を再検証している

全国の31ダムのうち、住民の立ち退き移転後に

中止となるのは初めて。

国は2009年秋から再検証を進めており、

中止が決まるのは5例目。

この日、大阪市内で、同整備局の

池内幸司局長が嘉田由紀子・滋賀県知事らに説明。

嘉田知事は中止を了承し、

「長浜市ではダムで人生を翻弄された人も少なくない。

県としてしっかり河川整備に取り組んでいくが、

国も積極的な支援をしてほしい」と述べました。

丹生ダムは、高時川の治水と利水の能力を高めるため、

旧建設省が1968年に多目的ダムとして予備調査に着手。

94年に水資源開発公団(現・水資源機構)が事業を引き継ぎ、

96年までに 40世帯が立ち退きました。しかし、

2000年以降、琵琶湖下流の京阪神地域で

水需要が低下し、国が09年、

同ダムに利水機能を担わせないことを決定。

さらに、今後必要な費用を試算し、治水ダムの246億~ 339億円に

対して、河川整備なら80億円程度で済むなどとして、

「ダムは有利でない」と結論づけました。

丹生ダムは本体工事にまだ入っていないが、これまでに

調査や用地取得、周辺工事などで、国のほか、滋賀、大阪、京都、

兵庫県などが計567億円を費やしました。

(讀賣新聞1/17)