彦根屏風「浮世絵の源流」

東京の企画展で紹介 14日まで

彦根城博物館所蔵の国宝「彦根屏風」

(紙本金地著色風俗図)が

東京・江戸東京博物館で始まりました。

「大浮世絵展」(国際浮世絵学会、讀賣新聞社など主催)に

出展されました。

東京でも展示は1999年以来15年ぶり。

北斎や写楽などの傑作が並ぶ中、

その源流として紹介されています。

彦根屏風(六曲一隻、縦94cm、横271cm)は、

京都の遊里を舞台に、江戸初期の寛永年間

(1624~ 44年)に狩野派の絵師が描いたとされます。

琴や囲碁、三味線やすごろくを楽しむ男女15人が、

髪の生え際や衣装の文様まで精密に表現され、

近世初期風俗画の代表作とされます。

江戸末期までに彦根藩主の井伊家が入手し、

55年に国宝に指定。97年に彦根市が井伊家から購入しました。

同展は国際浮世絵学会の創立50周年を記念して、7月まで

名古屋市博物館、山口県立美術館でも開催されます。

葛飾北斎の「冨獄三十六景 神奈川沖浪裏」や

「同 凱風快晴(赤富士)」、東州斎写楽の

「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」など

国内外から名品約430点を集め、一堂に展示しています。

江戸時代から明治まで時代順に6章に分かれ、浮世絵の

全史を網羅しています。

その中で、同屏風は東京会場のみ14日まで展示され、

本版画の浮世絵誕生までに描かれた代表的な肉筆画、という

重要な位置付けだ。

彦根城博物館の高木恵学芸員は

「中世の宗教画から現世の人間へと主役が変わった

画期的な作品。こういった絵がないと浮世絵は生まれなかった」と

話しています。江戸東京博物館の我妻直美学芸員も

「浮世絵は最新の風俗を取り上げた芸術で、

彦根屏風はそのトップバッター」と語りました。