致死性の炎症関与
たんぱく質を特定
京大教授ら
出血性ショックや感染症による死亡率を高める
「全身性炎症反応症候群(SIRS)」に関係するたんぱく質を
特定したと、京都大学の藤田潤教授と
米国の共同研究チームが発表しました。
このたんぱく質の働きを抑える物質(抗体)を
ラットに投与した実験で、
死亡率が下がった。
医学誌ネイチャー・メディシン電子版に論文が掲載されました。
SIRSは外傷や細菌感染などで起き、
多臓器不全の一歩手前の状態。
国内の大学病院で集中治療を受けた患者や
救急患者の6割近くが発症し、
うち2割が死亡するという統計があります。
SIRSが起きない場合、死亡率は2%程度に抑えられるとされます。
研究チームは、
交通事故や大きな手術で出血性ショックを起こした人の
血液から、CIRPというたんぱく質を検出。
大量出血でショック状態にした
ラットにCIRPの抗体を投与すると、
10日後の死亡率が15%に抑えられました。
抗体の代わりに生理食塩水などを与えたラットは
6割が死にました。
また、重い感染症を起こしたラットでは、
何も与えなかった場合は10日後に6割が死にましたが、
抗体は死亡率を22%に抑えました。
藤田教授によると、
今後、米国側でCIRPの抗体を基にした治療薬の開発を進める
予定だという。