高層住宅街の一角、
「諏訪流」の鷹匠、
岡村憲一さん(52)が
横に払うように左腕を回すと、
タカが勢いよく飛び立ち、
ベランダに群れるハトが逃げる。
約1700年の歴史を持つ
鷹狩りは、現在も全国で200~300人の
愛好者がいます。
徳川家にも仕えた「諏訪流」は、
狩りや調教の技術などを伝承、
認定制度を設けて後進を育成する。
現在は10人の鷹匠がいて、
イベントなどで技を披露することもある。
ある日、訓練場所の公園にカラスやハトが寄りつかない
ことに気付いた。
「害鳥駆除に役立つのでは?」と、
一昨年5月、知人と(株)グリーンフィールド(大阪市西区)を
設立しました。外国産のハリスホーク3羽とオオタカ1羽で、
住宅や工場での駆除を請け負う。
1回3時間で月に数度、
タカを放ち、害鳥に
「天敵がいる場所」だと教え込む。
費用は1回約3万円。
タカを放つ方向やタイミングを図り、
害鳥を傷つけずに追い払うのが
鷹匠の腕の見せ所だ。
8月の堺市。
駅前の空にタカが舞う。
街路樹をねぐらにするムクドリやスズメなどの
対策に苦慮した市からの依頼だ。
「これがビジネスになれば、若い鷹匠も増える」と
岡村さん。活躍の場を見つけた現代の鷹匠が、
都会を翔る。