伊吹山に「地衣類」新種
樹皮や岩の表面などに張り付いている
菌の仲間で、藻と共生する
「地衣類」の新種を、
小林圭介・県立大名誉教授
(植物社会学)らの研究グループが
米原市の伊吹山麓で発見しました。
現地調査した
地名を取って
「イブキウチキウメノキゴケ」と命名しました。
環境変化などで国内の地衣類の多くが
絶滅する中、
大型の新種は珍しいという。
小林名誉教授は柏谷博之・国立科学博物館名誉研究員
(植物分類学)、文光喜・韓国国立生物資源館主任研究員
(地衣類分類学)と昨年11月、
幅広い生物にわたって生態系を保全するために県が
進める調査として実施。標高180mの伊吹山麓の
神社で、境内に立つケヤキの幹に付着していました。
灰緑色の葉っぱのような形で5~1cmほどあり、
地衣類としては大きめ。
6月20日付の植物研究の専門誌に発表。
同グループは、多賀町で2009年にも新種
「アツミレプラゴケ」を発見したのに続き、
2例目の発見になります。
「琵琶湖の水分蒸発によって適度の湿度などが
保たれているので地衣類に向いた
環境ではないか」と話している