木簡70点
栗東市有形文化財に
栗東市教育委員会は、市内の十里遺跡と手原遺跡から
出土した木簡計70点を新たに市有形文化財に指定した。
今回の指定で、市の指定文化財は77件になりました。
十里遺跡から出土した木簡4点のうち
長さ34.2㎝ 幅2.5㎝ の1点には7世紀後半の
天武14(685)年の年号を示す「乙酉年」や、
役人の名前と見られる「鈎連渚」の文字などが
書かれている。
市教育委員会によると、年号が記された木簡では、
西河原遺跡群(野洲市)の木簡に次いで、
県内で2番目に古いという。
奈良時代の役所の遺構などが確認された手原遺跡から出土した
木簡66点は、いずれも8世紀中ごろのもの。
「題せん軸」と呼ばれる巻物の軸の一部や、
役人が字の練習に使った木簡やその削りくずなどが含まれている。
市教育委員会は「古代の地方役所での文書行政事務のあり方を
考える上で貴重な資料だ」としている。
文化財に指定された木簡は、12日まで
同市小野の栗東歴史民俗博物館でそろって展示されている。
問合せは同館(077-554-2733)へ
(2013年5月1日新聞記事より)