オハの後に見てきたんです。
地震による津波の影響もあり、行きの電車は静岡駅で運転取り止めだとか。。。
時間ギリギリでしたが、見納め完了。
場所によってはサービス警笛なんてのを鳴らしてくれていた様ですが、静岡駅ではそれはありませんでした。
この500系とは、世界で初めて時速300kmでの営業運転をし、一時はギネス記録まで持っていた車両です。
速度向上による空気抵抗を抑え、なお且つ風切音や微気圧波による騒音問題対策のため、数々の新機軸が取り込まれました。
全面投影面積を抑えるために、居住性の問題が少ないと思われる範囲で車体断面の角を落としていき、結果的に車体断面はほぼ円形になりました。
そして鋭く尖ったノーズを持たせた結果、先頭車のノーズ部分は車体長の半分以上に及び、それによって室内の床面積が減り、それでも定員を出来る限り確保するために、先頭車の前寄りの乗車口を設ける事が出来なくなりました。
集電装置は他では見られない、翼型パンタグラフという物が使われています。
さらに風切音を抑えるために、側面はフクロウの羽根からヒントを得たと言う、ボルテックスジェネレーターと呼ばれる形状なっています。
この特異な形状のパンタグラフのダンパーの製造はショーワが行っており、台座部分にSHOWAのロゴが入っています。
これらは皆500系独自の物です。
ラストランを飾ったのはW1と呼ばれる編成です。
500系の16両編成は、編成番号の頭にWの文字が入っており、全部でW1からW9までの9編成が造られました。
それらの中でも最後まで16量編成で残ったのはW1とW8の2編成で、一番最初に造られたW1編成が最後を飾る事となりました。
このW1編成は先行試作的な要素があり、それ以降の編成とは異なる部分があります。
まずはすれ違い時の衝動を試験するためのセンサー用として、W1編成とW2編成にのみ、円形の小窓が先頭車にあります。
それからこのW1編成のみ、両方向の先頭車にはフルアクティブサスペンションが採用されています。
これがすれ違い時や、トンネル突入時と脱出時の横方向の衝動を抑える効果が絶大だとか。
しかしそこまでしなくても大丈夫と見たのか、それ以降の編成はセミアクティブサスペンションとなりました。
しかし大丈夫とは言いましても、このW1編成とそれ以降の編成とでは、先頭車での各衝動の違いは大きい様です。
もう一つの違いとして、モーター出力の違いがあります。
W1編成はモーター一つ辺りの出力は285kwで、それ以降の編成は一つ辺り275kwとなっています。
このモーターは16両編成全軸駆動だと64個になり、W1編成では18240kw、それ以降の編成では17600kwとなります。
馬力換算ではW1編成は約24800馬力、それ以降の編成では約23930馬力となります。
これは地上を走る公共交通機関、そして試験車でもなんでもなく、定期運用している物としては最強だと思われます。
さらに編成質量は少なく、いわゆるパワーウェイトレシオは、過去で一番軽いと思われます。
それもありまして、速度種別と言うのがあるのですが、同じく時速300キロ運転を行うN700系が登場した後でも、速度種別では500系は日本最速を
誇っています。
営業上の最高速度は300km/hとなっていますが、平坦均衡速度は365 km/h、10パミール(1パーセント)勾配での均衡速度は349km/hとなっていまして、最新のN700系の均衡速度の343km/hより上となっています。
マニアックになり過ぎたのでもう割愛しますが、とにかく500系は他の車両とは違う部分が多かったのもあり、まさに孤高の存在と思える車両でありました。
そんな車両がもう300km/hでかっ飛んでいく姿を見る事は出来なくなり、寂しく思うのでした。