自由律の作風で知られる漂白の詩人、尾崎放哉の最晩年を描く。
この人も自由律の俳句というジャンルがあったことも知らなかった。
世の中にはまだまだ知らないことばかりだ。
この人は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが
酒に溺れ、ほれ抜いていた妻も捨て、放浪の旅に出る。
行き着いたのが小豆島で、そこで結核が酷くなり、一人で死ぬ。
「いれものがない両手でうける」
「咳をしてもひとり」
などの作品を残す。
どうしようもないわがまま野郎なのだが、憎めない。
最期の哀れさには言葉もない。
そこで僕も自由律の俳句を作ってみた。
寝たきりの犬きょとんと歩く夏の夜
なかなかいんじゃないか。
これは言葉を大事にする遊びの様に感じるので
しばらく続けてみようと思う。
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