すごく面白かった。
短編集だが、そのうちの一篇「菜の花かざり」などは
不覚にも喫茶店でコーヒー飲みながら読んでいたのだが、泣きそうになった。
それくらいジンとくる物語ばかり。
他の作品も読んでみたい。







これまでの僕ならここで終わっていたのだが、
これからは違います!
ただ、これはいい!と言っているだけでは小学生の読書感想と変わらない。

なんか浅田次郎的な匂いも確かにします。人の琴線というのを熟知していて(それはもちろんれっきとした才能だが)、いちいちそこを刺激してくるような。感動すると同時に、いや、この感情だけに騙されるなということも同時に思った。

そんなに疑わしく本を読むことも疲れるが、仕方ない。
研究しながら読んでいるわけだから。

つまり、面白いは面白いが、
“本当に”面白いかどうかを見極めるのは難しい。

特に本書のように江戸時代という時代設定であれば、
登場人物たちが現代よりもすれてなく、純粋で、貧乏で、わかりやすい。
だからこそ、こういうお話は描きやすいともいえる。


最終的に面白けりゃいいじゃん、ということなのだが、
僕としてはのほほんとそう言っていられる年齢は既に過ぎたと思っている。
より深く読む本を理解し、それを少しでも自分の作業につなげる。


蒼龍 (文春文庫)/山本 一力

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