31歳ガン漂流/奥山貴宏/ポプラ社すごい人です。まるで昔の侍を見ているようでした。この潔さは、やはり余命2年と知らされる瞬間までに、どれだけ全力で生きてきたか、という差なのだろう。筆者も本分の中で「31年で死ぬことにそんなに後悔はない」的なことを書いている。当然だが、自分を投影する。そうすると、いま死ぬとなったらそれこそバケツをひっくり返したような騒ぎ方をするだろうなと、ちょっとぞっとした。それはつまりは、どれだけ不毛な時間を過ごしてきたかを直視しなくてはいけないからだ。だから僕の場合、まだ死ぬことはできない。