2週間ほど前実家に帰ったときに
本棚で見つけ、そのまま借りてきて読んだ。

思えば中学校の授業教材として買わされ、
該当箇所だけ読んでそのままにしておいた本だった。

この年齢、この時期にたまたま実家で見つけたのは
何か意味があることだと思い、読もうと思った。

果たして読んでみると、やはり凄い作品だった。
原爆を扱った小説は世の中に数あれど、どれも酷いものばかりだ。
たまたま僕が読んできたものがそうだったのかもしれないが。

この作品の光る部分は、その乾いた描写にある。
きっとその乾いた感情が、体験をした人々にとっては真実だったのだろう。

ただ逃げるのみ。
身動きの取れない息子を見捨てて逃げる父親のエピソードが出てくるが
僕もそうするだろう。そうしない者は、そのときちょうど、死んでもいいかと考えているに過ぎない。

もともと僕は、自分を犠牲にして、みたいな話はアタマから信用しないようにしている。
真実ではないと思うからだ。
薄情だとは思うが、仕方ない。

話が逸れた。
久々に長い感想を書かせるだけの作品だったということか。