マイケル・ルイス, 中山 宥

マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男






珍しくビジネス書。




MLBオークランド・アスレチックスは、なぜリーグの下から2番目の年俸なのに毎年プレーオフでヤンキースを苦しめるほど強いチームであり続けられるのか。。




この疑問から筆者は、アスレチックスのGMビリー・ビーンに取材を始める。


オークランド・アスレチックスは金で実績のある選手を集めたチームが強いというこれまでの野球界、いや野球に限らずプロスポーツ界において、奇跡的な成績をおさめ続けている。特に2002年は驚異的で、前年までの主力であるジョニー・デイモン、ジェイソン・ジオンビらを放出したにも関わらず、前年より勝ち星を延ばし(103勝)、最強といわれるアメリカンリーグ西地区で地区優勝を遂げたのだ。




いわばビリー・ビーンはこれまでの常識を覆したわけだ。まるでダーウィンの進化論のように。


まず頭の古いスカウトたちを大量解雇し、パソコンが弾き出す数字のみを信じて選手へ独自の評価をくだした。だから他チームの戦力外やマイナー選手をレギュラーとして獲得する。誰も知らない大学生を1位でドラフト指名する。盗塁や送りバントをさせない。。




当初は笑いものにされていたが、結果を残すうち周囲も認めざるを得なくなる。


その痛快さ!




彼のやり方をまとめると…




・打率や本塁打数などは無視!重要なのは出塁率と長打率のみ。


・守備力は無視!平気でセカンドのオールスター選手をセンターにもっていったりする。


・盗塁や送りバントは極力させない!アウトを無闇に献上しない。




というところだが、どれをとってもこれまで僕らが野球選手の指標にしていたデータを無視していることに驚かされた。そして画期的だった。




あとは彼の意思の強さ




改革というのはいつの時代でもどんな状況でも、される側の強い反発を買う。




彼の凄さは、それを毛ほども感じないことだ。いや、感じているのかもしれないがそれを決して見せない。ブレないのだ。だから共感する人が出てくる。




これはも野球に限らず、人と、いや男と生まれたからには学びたい姿勢だ。




ブレない


これは日本で言えば、坂本龍馬や織田信長にも共通するであろう手に入れるのに非常に難しい人間的美徳だと僕は考えている。