
- 阿川 弘之
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「将来必ず子供に読ませたい本。男でも女でも」。
僕の読後ノートの[暗い波濤]の欄に書かれているコメントだ。
それくらい印象深いし、タメになった。
阿川さんは「山本五十六」「米内光政」「井上成美」など、壮大な戦史評伝ものを多く書かれているが、僕はこの作品がベスト。まさに超大作というにふさわしいボリュームで、読破するのに苦労するが、読み始めると止まらなかった。
上記3作品のように誰か特定の将軍ではなく、予科練に志願した若者たちの物語。阿川さんの実体験に基づいた作品だと思われる。
先に子供に見せたいと書いた真意としては、とにかく勉強になるのではないかと考えたからだ。そして予科練に借り出され、周りでぼんぼん友人が死んでいく主人公の状況を読ませることにより、自分がいかに幸福か、生きることはどんなに素晴らしいかを学んでほしいという思いが浮かんだ。というか僕自身が改めて気付かされた。
目標としては中学生くらいになったらだと思っている。子供が。
わからない漢字が多いだろうから、偉そうに教えながら一緒に読み進めていければななどと考えている。
きっとその時分の僕は、人生に疲れた中年になっているだろうから、それは僕にとっても丁度いい時期になのだ。そしてもう一度思いだすのだ。
自分がどれだけ幸せなのかを。