特に重篤な病態の場合、産科でも他科の協力が欠かせないが、救急医療はかろうじて維持されているにしても最低限の対応しか出来ないところまで既に来ていることがはっきりした訳だ。この対策として日ごろからの産科と他科の連携も必要だが、そのシステムも首都ですら破綻しているのだろう。
報道では墨東病院の件で視察に来た(パーフォマンスか?)舛添大臣が「都には任せられない」と批判し、石原都知事が「医師の数を増やすのは国の責任」と憮然とした顔で応酬したが、首都東京ですらこの惨状となっている。厚生労働省が医療費削減や医師定員削減、病床削減などの医療政策を続けてきた結果、首都東京でも医師不足による医療崩壊は現実のものとなっているのだ。厚生労働省は今頃になって医学部増員を打ち出したが、医師の養成には最低10年はかかる。原因は根本的な政策を変えないまま、現実を認識せず、数値データを都合よく解釈して対症療法や医療費削減の愚策を繰り返したからだろう。この先、医療危機が改善される見込みはまったく無い。愚策の付けを医師、国民に転化することは本末転倒だろう。国、厚生労働省の責任は重大だ。