※この夢は坂木司の「青空の卵」の影響をうけています
無愛想でホントは優しい
鳥居さんが話す言葉は心地が良いほどまっすぐ
私は坂木さんとよく彼の家に訪れた
なにより私たちがくると彼はすごく喜んでくれる
彼は分かり易い人だ
さみしい瞳も知っている
わたし達は彼にすがられることに喜びを感じていたんだ
だから
ほっておいたのは少しのあいだのつもりだった
彼にとってそれは永遠にも近い時間だったのだと
私は今更
今更おもう
1ヶ月も訪れなかったこと
私は私を許せない
久しぶりに訪れた彼の部屋は異様だった
復讐のプリントとでもいうのだろうか
部屋の外に自筆の恨み言
中にも部屋中にあるのだろう
私は坂木さんの部屋へ向かった
「 」
言われなくてもわかっていたわかっています
〇〇さんあなたは天使のような人だ
どうか僕がいなくなっても
自分を責めないで欲しい
そのプリントを私は読んでいた
「 」
「 」
「 」
私は私は私は
涙を流してどうなるわけでもない
坂木さんの前で泣く自分のずるさが
もうたまらなく嫌だ嫌だ
自分が嫌いだ嫌いだ
私は
そんなもんじゃない そんな存在ではない
…………
目が覚めても私は夢から覚められなかった
私は悲しい
夢から覚めた今も悲しい
だからメモしてみた
心が軽くなるように