『六月三十日(みそか)は年のへそ☆』

 

 

『<六月三十日(みそか)は年のへそ>

 と、

 手元のことわざ辞典に載っている。

 やや正確性を欠くものの、

 昔から1年の半ばはこういわれた。

 

 とはいえ、

 その頃、

 ああ1年の半分が過ぎたかという実感に乏しいのは

 どういうわけだろう。

 代わりに思うのは8月である。

 お盆が過ぎると、

 年の後半のあれこれをにわかに意識し、

 どこかそわそわした心持ちになる。

 

 軽妙な作風で知られる俳人、

 坪内稔典さんに次の一句がある。

 <曳航(えいこう)というかたちして八月は>。

 広島、長崎の原爆の日があり、

 終戦の日があり、

 家族が触れ合うお盆や夏休みがあり…。

 

 社会や歴史を見わたしても、

 暮らしの内側に目を移しても、

 8月は1年の中心とみるにふさわしい行事が目白押しである。

 坪内さんいわく、

 ほかの月をぐいぐいと曳航するように歳月の大海を進んでいく、

 というのだ。

 

 いつからか、

 8月ジャーナリズムという言葉が生まれた。

 過去の戦争への検証と反省があふれ、

 風物詩と揶揄(やゆ)されもするが、

 新聞はこの仕事を使命とし誇りにもしている。

 戦争のない世をどう作るか。

 思いを深くしつつ、

 残り数か月のカレンダーをのぞく。』

 

 

 

これは、

2023年(令和5年)8月16日(水曜日)の

讀賣新聞『編集手帳』欄の記事です。

 

 

 

<六月三十日(みそか)は年のへそ>☆

 

なるほど!

 

そういう諺があったのですか^^

 

 

 

 

 

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