『花びらを追ふ花びらを追ふ花びら☆』
『歳時記によれば
「霾(つちふる)」
は春の季語。
いにしえより黄砂はそう呼ばれてきた。
有馬朗人さんに、
大陸から遥はるかな旅をした名僧を引いた一句がある。
<霾や空海越えし海一つ>。
福岡に広島、大阪と各地をくすんだ景色に変えた黄砂はきのう、
東京など東日本にも及んだ。
洗濯物は干せないわ、
視界がかすんで運転が危なくなるわ…
迷惑なものとばかり思っていたところ、
読売KODOMO新聞の先週号で意外な記事を読んだ。
地球の生命を支える役割もあるらしい。
海の小魚のえさとなる植物プランクトンは
黄砂の運んでくる鉄分を栄養に育つという。
微生物を運んでくることもある。
近畿大学教授の牧輝弥さんは、
能登半島沖の上空で採取した黄砂から納豆菌を発見した。
空から海から恵みを運んできてもらっているかと思うと、
つちふる景色が違ったものに見えてくる。
大陸から吹く季節風のもと、
大いなる春があるのだろう。
テレビ番組の俳句添削でおなじみの夏井いつきさんに、
春風を好きにさせてもらった作品がある。
<花びらを追ふ花びらを追ふ花びら>。
いまの時節、
桜のそばで見られます。』
これは、
2021年(令和3年)3月31日(水曜日)の
讀賣新聞『編集手帳』欄の記事です。
花びらを追ふ花びらを追ふ花びら☆
なんだか^^
情景が浮かんできますよね~^^
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