『品のある古き良き日本語「てよ」☆』
『夏目漱石の小説「門」にいまでは耳にしなくなったせいで、
意味をつかみ損ねるセリフがある。
縁側でごろ寝する亭主に細君が言う。
「風邪引いてよ」
「てよ」は明治の後半に広まった女性言葉だという。
細君は「風邪を引きなさい」と言ったのではむろんない。
「風邪を引いてしまいますよ」という心配の言である。
そういえば小津安二郎の映画で原節子が
こんな言葉遣いをしていたように思う。
品のある古き良き日本語の一つだろう。
ますます遠い時代の言葉に聞こえる昨今かもしれない。』
これは、
2020年(令和2年)2月26日(水曜日)の
讀賣新聞『編集手帳』にあった一文です。
こういう使い方の「てよ」☆
耳にしなくなりましたね…^^;
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