夜の庭二十時過ぎ、外は暗く冷たい。そろそろ窓のシャッターを下ろそうかと思っていると、炬燵の中からのっそりと現れた長女がサッシの前に座り込む。さ、開けなさい……はい細く開けた窓に身体をめり込ませ、意外な素早さで長女が外へ出てゆく。こんな時間に、いったい庭に何があるのか。フェンスの向こうに誰かいるのか。毎日毎晩、夜の見廻りを欠かさない長女。暗くなったからと、うっかりシャッターを下ろせば、ねーんねーんと催促の声が止まらない。開けた窓から流れ込む冷気が、部屋の温度をどんどん奪ってゆく。姐さーん、頼むから早く帰ってきてくれー!