父さん母さんの呼ぶ声が聞こえる。うーん、よく寝た。あれれ、暗くなっちゃった。お家に帰ろう。地面がちょっと遠いな。どこから飛んだんだっけ。屋根の間に隙間がある。寒くなってきたからあそこに入って考えよう。うちのお庭が見えるけど、にいちゃんがベランダの手摺で呼んでるけど、ちょっと遠いな。
父さん母さんの声が聞こえない。お庭も真っ暗になっちゃった。お腹空いたなぁ。お家に帰らなくちゃ。えいやっ!と、あぶないあぶない、なんとか着地。玄関も裏口も開いてない。お庭へ行こう。網を乗り越えてっと、あれー窓も開いてない。真っ暗だよ。お腹空いたー母さーんごはーん!
と、四女が言っていたのかどうか。昼過ぎに脱走してから姿は見かけるものの帰って来ない。一晩中まんじりともせず、早朝から様子を伺うも、庭を出入りした形跡があるが気配はない。明るくなって隣に居るのが見えたので裏口を開けたら、入ってきたのは外組さん。仕事に出るが気になって仕方ない。父さんからのラインでは、こちらの心配をよそに日がな一日裏の屋根で過ごしていたらしい。帰ってからも屋根の上に姿が見える。二日目の日も暮れて、父さんが隣の空き地で遊んでいるのを見つけた。帰って来いと声をかけ、裏口を開け放してご飯を置いて様子を見ていると、何気なく入ってきて、そのまま階段を上がり自分の部屋へ行く。ご飯には少し口を付けたが、ベッドの下に潜って寝始める。やはり外は緊張するのだろう。こちらも緊張が解けて、どっと疲れがやってきた。そんなシルバーウィーク。