暑い。昼過ぎの日差しは熱い。そんな午後に庭に出る二階組。長男三女はすぐにデッキ下のコンクリートの上で伸びている。脱走を警戒して、いつも見張り付きの四女だけは庭に出られる時間が短いので、かんかん照りの中に飛び出して暫くは草と格闘しているが、さすがにそのうち花壇の向日葵の陰に入って行く。クーラーの効いた部屋に出入り自由なのだが、皆日陰のお昼寝の方がいいらしい。猫とて暑さに喉は渇くだろう。それならばと捨てずに取ってあった古い洗面器に水を入れ、デッキ下に置いてみた。デッキ下は獲物の保管場所でもある。主に朝晩庭に出る長女次女三女の仕業と思うが、よく成仏した蜥蜴や蝉が見つかる。あまり気持ちの良い物ではないが、猫らにとっては宝物。さて、日陰とはいえ少しは水も温むし埃が入る。新しいのに替えようとデッキ下を覗くと洗面器の中に細長い物が。一瞬背筋が寒くなる。恐る恐る引き出すと、蜥蜴の尻尾に見えたのは洗面器の底に描かれた模様だった。気温が一気に上がった。