BTSは本当にアメリカ全土で知名度や人気があるの?という質問について素人の私なりの見解をつぶやいてみたいと思います。

 

ですが、まずその前にアメリカの国土の広さについて考えていきたいと思います。アメリカの国土はヨーロッパ全土の面積より少し小さいぐらいで広大です。それでいて人口は西海岸、東海岸の大都市に密集しています。(最近は南部の中都市も人気ですが)

 

そのアメリカで最近都市部で暮らす人々と、田舎にすむ人々の間の文化や考え方の分裂が顕著化してきています。トランプ支持者の台頭がいい例ですよね。いまだに前回の選挙で勝ったのは本当はトランプだ!と言い張る人も保守的な田舎にはたくさんいます。

 

その原因はSNSやストリーミングの台頭と全国ネットワークのTV番組の衰退だと思います。昔はアメリカでもニュースは皆6時にはじまる3大ネットワーク(ABC,NBCやCBS)の有名なニュース番組で観て、新しい音楽はMTVから、というのが主流だったわけです。ところが現在は、皆それぞれ自分の好きな(自分の観たい、聴きたい)媒体でニュースを観て、音楽もたくさんあるストリーミングプラットフォームから自分の聴きたい音楽を選択して聴くことができるようになりました。その結果、昔のマイケルジャクソンや、マドンナといった様な皆知っている、皆聴いているという様なビックスターが現在あまりいなくなってきています。テイラースイフトが最後のビックスターと言われているゆえんですね。

 

この文化の分裂化を音楽業界で一番受けたのはポップミュージックのジャンルだと思います。もともとアメリカは都市部を離れてラジオをかけると、カントリーしか流れてこない、という様にカントリーミュージックが強い国です。ビヨンセやラナデルレイなどの大物ポップスターがカントリーに挑戦し始めているのも最近のポップシーンにファンの求心力や影響力が減ってきたからだと思います。

昔は憧れの大舞台だったBMA、VMAなどのアワードショーもすっかり視聴率が落ちてしまっているのも人々が興味を失ってきたからだと思います。それに比べてカントリーのジャンルは大盛上がりの様相をみせています。

 

こんな時代だからSNSを駆使して、ファンの求心力が強いバンタンがどかーんと、ポップミュージックシーンに登場することができたのでしょう。ストリーミングで圧倒的な人気を誇るバットバニーやドレイクなどのスターも果たしてアメリカの田舎で往来のポップスターがもっていた人気や知名度があるのか?といわれると、どうかな?だと思います。

 

シンセポップとR&Bをうまく融合させたザ・ウィークエンドやアリアナグランデ, アデル、レデイガガなどが辛うじてか、白人少年達がなぜか自分達の世界とはまったくかけ離れているのにワルっぽい黒人の雰囲気に憧れて聴くトラビススコットや、後はチャラいジャックハーロウがかろうじてですかね。テイラーはもちろん全土で人気ですけれど (でも彼女はカントリーにルーツあり)。

 

アメリカで皆が一体になって盛り上がれるのは今やスーパーポールぐらいですね。

 

バンタンは今やアメリカでスタジアム(大収容力を誇る会場)で何日もコンサートをしてチケットをさばける数少ないアーテイストのひとりとなりました。だから彼らは兵役の前にアメリカでの自分たちのポップシーンでの影響力を証明する為に何度も大型のスタジアムコンサートをカリフォルニアと、ラスベガスでしたのでしょう。

 

それがアメリカ全土での人気の証明となるかは意見も分かれるでしょう。でもこれだけの影響力、集客力を誇るアメリカのポップスターは今現在あまり残っていないと思います。