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再アップするつもりはなかったのですが、今回、続きを載せたので、①も載せておきます。
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本日
とある島に、一時停泊したシリウス号――
たくさんのモミの木が生い茂る山林を、ナギ、ハヤテ、トワが上を見上げながら歩いていた。
「ナギ兄、これどうだ?」
ハヤテがポンポンと嬉しそうに叩いているのは、5メートルはあるモミの木
「あ?お前ソレ、どうやって運ぶんだよ?ってか船に立てられねェだろ」
斧を片手に呆れた顔を向けたナギが、1本のモミの木に近づいた
「……こんなもんだろ」
確かめるように木の幹をポンポンと叩いているのは、2メートルほどの程良く生い茂ったモミの木
「お前ら、離れてろ」
ナギが斧を大きく振りかぶると、山の中に小気味いい音が鳴り響いた
――カーンカーンカーン
何度か響くと――バリバリと物凄い音を立ててモミの木が倒れた
「ハヤテ、トワ余分な小枝、払っとけ、な」
そう言って再び山林の中に目をやるナギ。
そこに50センチ程の小さなモミの木が目に入る。
「……んなもんだろ」
小さな手斧を何度か振るうと…、バサリと倒れた
その幹を片手で持ってトワとハヤテのもとに持っていく。
「……コイツもな」
ナギは、バサッと二人の前に小さなモミの木を置いた。
「あっ!!ナギさんこれって、○○さんに頼まれたやつですか?可愛いですね」
トワがニコニコしながらその木を持ち上げる
「あ?まあな」
木の前で3人はしゃがみこんで、小枝を払うと
ナギとハヤテは大きなモミの木の幹を持ち、ズルズルと引きずりながら船へと歩き出す。
その後ろを小さなモミの木を片手に持ったトワが追いかけた。
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夕方
船の甲板の隅に、レンガで作られた土台の上に、その大きなモミの木が立てられた
そして……小さなモミの木は、船長室の可愛い鉢に立てられた
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その数日前・・・・・船長室
「ねぇ、船長?」
「んあ?なんだ?」
「クリスマス……何が欲しいですか?船長、何でも持ってるから分からなくって」
ベッドで寝転がって本を読むリュウガの隣で、同じように転がって、頬杖をつく○○がおもむろにその顔を覗き込む。
「あ?俺はもう貰ったからな、いらねぇよ」
本から視線をチラッとずらし、目を合わせる。
○○は、その目に訝しげな顔を向ける
「えー…!そんなに早くサンタさんは来ませんよ?」
「バカだな、もう来たんだよ。俺は良い子だからな」
「………」
むふっ、と笑うリュウガを見て、○○は訝しる視線を向けたまま黙り込む。
「……なんだよ」
「どこにそんな良い子がいるんですかねェ……で、その良い子にずいぶん早く来たサンタさんは、何をくれたんですか?」
○○は覗き込んでいた顔を近づけ、さらに馬鹿にした口調で訊く。
「まさか船長、お前だよ、とか…クサイ事言わないで下さいよ」
リュウガは、ぐ、と息を飲み込んで黙り込むと、ジロと横目で睨みつける。
「可愛くねぇな……」
「ふふっ…!!図星ですか?って…
ホントに何が欲しいんです?」
「……可愛くねぇ奴には、教えねぇよ」
ケチ
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それから
数日後の船長室
港で大きな紙袋を抱えて○○が帰ってきた
その袋をクローゼットにギュウギュウと押し込む姿を、ベッドで胡座をかきながら、いぶかしげに見つめるリュウガ
「お前、何…押し込んでんだ?」
その声に、○○がバッと振り向く
「せ、船長!!もしこの中身を見たら…わたし部屋を出ていきますからね」
「ああン?んな事言われたら、
ますます見たくなんじゃねぇか」
ギロッと睨みつける○○。
「……なんなら今から出て行きますよ?」
「………」
リュウガはゴクリ、と唾を飲み込む
「………み、見ねぇよ」
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そして現在
朝食の手伝いもせず、甲板掃除をさっさと済ませた○○が、甲板の隅で背中を向け、何やらやっている
「○○……!!そんな所でコソコソと何をしてるんだ」
バッと勢いよく振り向くと、○○は腕の中にあるモノに覆い被さって、顔だけをシンに向けた。
「シンさん、それ以上近づいたら私……海へ飛び込みますから」
そのシンの後ろから、ソウシがニコニコしながら近づいてくる。
「ふふふっ……○○ちゃん、私には見せてくれるかい?」
「ソウシ先生も、それ以上近づいたら…、ホントに私、海に飛び込みますから!!!」
「ドクター……コイツ、目がマジですよ」
「海に飛び込まれるんじゃあ仕方がないな……残念だけど、行こうか、シン」
「ええ…」
ポリポリと困ったように頭をかくソウシと腕組みしたシンは、○○に背を向け、船底の方へ歩いていった。
それからしばらくすると……
「○○…!お前、随分早く掃除終わらせて、何やってんだよ?」
「そうですよ○○さん。寂しかったですよ」
駆け寄ってきたハヤテとトワに、さっきと同様、○○は膝にあるモノを隠すように覆い被さると、2人を睨みつけた。
「トワ君、しばらく抱きつき禁止だからね。ハヤテも近づいたら……2度とお肉、分けてあげないから」
「なんだよ、ソレ!いいじゃねぇかよ、見せろよ」
「ダ―メッ!見たら一生、おかずも、お菓子もあげないから!トワ君も…そんな悲しい顔しないで。今度いっぱい抱きしめても良いから、ね?」
「チェッ!……仕方ねぇな…トワ、行くぞ!」
「は、はいっ」
○○の必死な形相に、2人は諦めてどこかへ行ってしまった。
夕方
大きな紙袋を両手で抱え、甲板から戻ってきた○○は、またギュウギュウとクローゼットに袋をしまった。
夕食後
早々に、翌日の仕込みの手伝いを始めた○○。
お陰でいつもより早く、仕込みが終わる
「ナギさん、早く部屋へ戻って下さいよ」
「あ?お前、つまみ食いでもすんじゃねぇだろうな」
「しませんよ・・・したら3枚におろすんですよね?」
「わかってんじゃねェか…。なら、何すんだ?」
訝しるナギの背後に回り込んだ○○は、ぐいぐいとその背中を押す。
「もォー!冷蔵庫にも触りませんから!だから早く部屋へ戻って下さい!」
「ちょっ…おまっ!」
そのまま、キッチンのドアの外に追いやられるナギ
「たく、火…さわんじゃねぇぞ」
「はいはい。…じゃあ、おやすみなさい」
○○はナギを追い出すと、パタンとドアを閉め、そこに背中を凭れさせて、はァ、と短く息を吐いた。
そのあと船長室に戻った○○が、またクローゼットの中から紙袋を取り出す
「船長、先に寝てて下さいね」
袋を抱え、ベッドに転がるリュウガに声をかける。
「お…お前、また、んなモン持ってどこ行くんだ?」
「えっとキッチンですよ。遅くなりますから先に寝てて下さいね」
リュウガの眉間にしわが寄る。
「お前、まさか……。ナギと…」
その顔に○○が呆れた顔を向ける
「ナギさんは、もう部屋に戻りましたよ。私ひとりですから」
「なら、俺も行くか。たまにはキッチンでヤるってのも、そそるじゃねえか」
そう言って起き上がるリュウガをジロリと見て黙り込む○○…。
「な、なんだよ、んな顔して」
「…変態」
「おまっ、俺はロイと一緒かよ」
「そうみたいですね…。もう!
しばらく毎日、遅くなるんで寝てて下さいね」
「俺一人で寝んのか?」
「じゃあ、誰と寝るんです?」
「…お前」
小さな声で答えるリュウガ。
「はいはい。……じゃあ起きていられたら待ってて下さいね」
○○はパタンとドアを締め、部屋を出て行った。
そして…深夜まで戻ることのない○○を、リュウガはイライラしながら待つのだった。
こんな日々の繰り返しを、クリスマス数日前まで過ごす日々が続いた
一応つづく・・・つもり
クリスマス直前と、クリスマス
書けたらいいなぁ(≧∀≦)
!