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揺り椅子に座り、本を読んでいるリュウガのその膝の上に
腰に腕を回され、抱きしめられる格好で、○○が少しイライラしながら椅子と共に揺れていた
「船長・・・・そろそろナギさんのお手伝いに行かないと・・」
「まだ、駄目だ・・・・」
本から目を離す事なく言うリュウガに、○○のイライラはさらに募っていく
「ああ‥ッ!!もう、船長!!いい加減、離して下さい!」
とうとう痺れを切らせ、腰に回された手を解こうと必死に腕を引っ張るが…
ますます引き寄せられてしまう。
暫くすると、リュウガはパタリと本を閉じた
「仕方ねえな‥」
「もう、早く。ナギさんに怒られちゃう」
「ハハハッ、何いってんだ?まだ行かさねえよ」
「・・え?」
戸惑う○○を横目に
リュウガはテーブルに本を置くと、腰に回した腕に力を込めて、シャツの隙間から手を滑り込ませた
「・・!!!ちょ、ちょっと船長、どこ触ってるんですか!」
「ん?もう少し」
さらに奥へと滑り込ませ、下着をずらすと、柔らかな胸をゆっくりと揉みはじめる。
「ちょっ、ヤダッ、船長!手、抜いて」
「ハハッ、そう暴れんな」
「ああっ・・もう、ヤダッてば」
膝の上で、リュウガに胸を揉まれながら暴れていると
トントン……
不意にドアがノックされ、ガチャリとそれが開いた
「シンです。船長、航路の事でお話……が」
部屋に一歩、足を踏み入れると、シンは二人の姿を見て固まった。が、
すぐにすました顔に戻る
「お邪魔でしたか?船長」
「ハハハッ・・、まあ良い。入れよ、シン」
リュウガの手が一瞬緩むと、○○は慌ててその手を振りほどき、膝からぴょんと飛び降りた
「じゃあ、もう行きますからね」
「ハハッ、しかたねえな。ま、行ってこい」
○○は恥ずかしさのあまり、真っ赤な顔でドアまでくると
「・・・シンさん、ごめんなさい」
その顔を俯かせ、シンの横を通り過ぎて、階段を駆け下りていった
その背中を見つめながら、シンは静かに扉を閉じた
―――夕食時
食事をする手があまり進んでいないシンに、ソウシの目がとまる
「シン、顔色がよくないね、大丈夫かい?」
「ええ、・・大丈夫ですよ、ドクター・・・」
どことなく元気がないが、いつもと変わらない表情のシンに、ソウシは『そうかい?』と言いながら心配そうに見つめていた
そんなシンの様子を見て、ハヤテがシンの皿に手を伸ばす
「なあ・・シン、それ、いらねぇなら俺にくれよ」
「ハヤテ!てめぇ人のモンにまで手だすんじゃねえ」
シンの皿からハムを横取りしたハヤテの頭に、ナギが拳を振り下ろす。
ゴチン――
「痛ってえよ、ナギ兄」
叩かれた頭をさすっているハヤテを、シンは、ジロリと睨むのだが・・・
フゥと大きく溜息をつくと、ご馳走様と言って席を立った
そのままキッチンを出て行くシンの背中を、みんなが心配そうに見送った
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「シンさん・・、具合、大丈夫ですか?」
薄明かりの中。舵を握るシンの元に、○○が心配そうに駆け寄ると、シンは溜息混じりの顔を向ける
「お前、ドクターにでも頼まれたのか?」
「えっと、ソウシ先生にも頼まれましたけど。私も心配だったから・・・」
普段、シンに睨まれる事の多い○○は、おどおどしながら近づくと、心配そうに覗き込んだ
その顔をちら、と見て、シンはフッと笑うと、また、真っ直ぐ舵に向き直り、暗い海に目を向ける
「お前とは体のつくりが違うからな。少々のことでは、なんともない」
いつもと同じ、冷たい顔をしているが。
幾分か、いつもの迫力がない。
その様子に、○○は、いきなりシンの頭を両手でつかむと、そのまま引き寄せ、その額を自分のそれにくっつけた
「お・・おい!お前・・何を・・・」
真っ赤になって焦るシン。
それを横目に、○○はシンのおでこが、思いのほか熱かったことに驚く
「シンさん、すごく熱いですよ。私、ソウシ先生呼んできます」
「・・・・待てッ」
慌てて駆け出した○○の腕を、
シンは後ろからぐっと掴むと、自分の方に引き寄せた
急に引きとめられ、心配そうに見上げる○○に、シンが呆れた顔を向ける
「たく、大丈夫だと言っただろ。それにもう少しで航路に乗る。それまでは、ここを離れるわけにはいかないからな・・・」
「でも・・シンさん・・」
それでも・・・・と、心配そうに覗き込んだ○○のほっぺを、シンがぎゅっと指で摘む
「・・・イッ・・・イタタタタ」
摘まれたほっぺが離されると、涙目でさする○○だったが。
それでもやはり・・・シンの熱が高いことが気になって、立ち尽くしていた
その顔を見て、シンが呆れたように、溜息をつく
「お前に心配されるようじゃあ、俺もおしまいだな」
「でも、シンさん、すごい熱が」
「そんなに心配なら、ドクターに薬でももらってきてくれ。それを飲んで寝りゃあ、すぐ直る」
「そうですか?・・じゃあ、私、もらってきますね」
心配そうに見つめながら、○○は仕方なく医務室に向かって駆けて行く
その後ろ姿を見つめながら、シンはほんのりと口元を緩めた
暫くすると・・・・ソウシからもらった薬と水の入ったグラスを持って、○○がまた、駆け寄ってきた
「シンさん、ソウシ先生が医務室に来ないから怒ってましたよ」
「ああ、すまなかったな」
シンは、薬とグラスを受け取ると
一気に口に放り込み、飲み干した
飲み終わると空のグラスを○○に渡し、再び舵を握り始める。
その姿を見て、○○の表情が曇っていく
「シンさん、航路にのったらソウシ先生に診てもらって下さいよ」
少々、怒り気味に顔を覗き込む‥
○○の頭を、シンは、わかった、わかったと言いながら、ポンポンと叩く・・・・と。
「船長が待っているんだろ?さっさと部屋へ戻れ」
肩を掴んで部屋の方に向きを変え、ポンとその背中を押した。
○○は弾かれたように前へ飛び出すと、クルリとシンの方へ振り返った
「じゃあ、シンさん、約束ですからね」
「ああ・・・早く行け」
何度か振り返って、渋々部屋へ戻っていく後ろ姿を、シンはジッと見つめていた
―――――翌朝
朝食の時間になってもキッチンにあがってこないシン
○○は心配になって船底にある、シンの部屋ノックした
「……シン、さん?」
「……」
しかし、中から返事がない。
○○は少しドアを開け、そっと中を覗いてみた。
「シンさん?はいりますよ」
声をかけながら、ベッドを見ると、そこに未だ横たわっているシンが。
慌ててベッドへ駆け寄ると、シンは、ほんのり頬を染め、浅い呼吸を繰り返している
「シ・・シンさんッ」
少し揺すぶって声をかける。
けれど、浅い息を繰り返すだけで、目を覚まさない。
慌てて、おでこをあててみれば、かなり熱い事が分かった。
「やだ…どうしよう。シンさん、すごい熱」
○○は、慌てて部屋を飛び出すと、階段を駆け上がり、キッチンへソウシを呼びに向かった
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